日常の中にひそむ、読めそうで読めないあの漢字。
でも、読み方や意味を知ると、ぐっとその言葉が好きになる。
今回は、色鮮やかで美しい様子や光り輝く様子、豪華で華やかなさまを表現する言葉です。
この漢字、あなたは読めますか?
さて、正解は…
【難読漢字よもやま話】アーカイブ
【絢爛の語源と漢字の由来】
「絢爛(けんらん)」は、きらびやかで目覚ましいほどに美しいさまを意味します。「絢」という漢字は、「いとへん(糸)」を持つことから分かるように、もともと美しい織物や模様を表しており、特に色鮮やかで華麗なさまを指します。
一方、「爛」という漢字は、光が燃えるように輝く、あるいは派手に明るいといった意味合いを持ちます。 この二つが組み合わさることで、色と光の両面において、極めて豪華で華やかな様子を強調する言葉として使われるようになりました。
【目もくらむ輝き!? 絢爛のトリビア】
●「絢爛」と「豪華」の違い
「豪華」は主に物質的な豊かさや規模を指しますが、「絢爛」はそれに加えて、色彩や意匠の美しさ、輝きといった視覚的な華やかさに重きを置いた表現です。
●対義語は「質素」
「絢爛」が極度の華美を表すため、対極にあるのは「質素(しっそ)」や「簡素(かんそ)」といった、飾り気がなく控えめな状態を示す言葉が該当します。
●歴史上の時代との結びつき
「絢爛」という言葉は、安土桃山時代や江戸元禄時代など、文化や芸術が極度に発達し、華やかな装飾が好まれた時代を形容する際によく用いられます。
●「爛漫」との関連
「絢爛」と似た言葉に「爛漫(らんまん)」がありますが、こちらは主に花が咲き乱れる様子や、屈託のない笑顔など、自然で明るい輝きを表すのに対し、「絢爛」は人工的な豪華さを指します。
●華やかさの限界点
「絢爛」は美しさの極致を示す言葉ですが、その華やかさが度を過ぎると、「過剰」「けばけばしい」といったネガティブな評価につながる境界線上の表現でもあります。
