DeNAを今季限りで退団した元サイ・ヤング賞投手のトレバー・バウアーに、まさかの「移籍先」が急浮上した。なんと楽天入りの話があるというのだ。
今季は開幕から不振で、ファーム落ちを経験。クライマックス・シリーズのメンバーからも外れことで、一時は現役引退を視野に入れていたようだが、一転して現役続行を決めたという。とはいえ、本人が切望してきたメジャーリーグ復帰の可能性は、限りなくゼロに近い。そこでバウアーは日本での現役継続を視野に入れ、動き出しているというのだ。
スポーツ紙遊軍記者は解説する。
「昨年は少しでもメジャー復帰の可能性が高いだろうと判断して、メキシカン・リーグで投げましたが、メジャー関係者の目には全く止まらなかった。無双状態だったのに、ですよ。もうメキシコに行っても同じだと思ったのでしょう。それならば日本の方が金銭的にマシだし、日本からのメジャー復帰組は多いということもあり…」
そんなバウアーに興味を示している球団が、楽天だというのだ。前田健太を獲得したが、FA宣言した則本昴大の去就は決まっていない。先発の頭数がただでさえ足りないチームである。
バウアーには追い風が吹いている。前出の遊軍記者が指摘する。
「日本でのいい時のバウアーを知る捕手の伊藤光を、楽天がFAでDeNAから獲得しましたからね。伊藤はバウアーの専属捕手のような存在で、相性がいい。大きなプラスになると判断できますね。楽天のこれまでの外国人補強を考えると、チームカラーに適合します」
地元・仙台の放送局関係者も前向きに捉えている。
「三木谷浩史オーナー、石井一久GMは名前のある大物外国人を好む傾向にあります。サイ・ヤング賞投手の看板は大きいと思いますよ」
ネックは年俸だが、失業寸前なだけに、それほど高額にはならないだろう。
「マエケンと同じような年俸2億円程度なら、折り合うような気がします」(前出・遊軍記者)
杜の都でバウアーの復活劇が見られるか。
(阿部勝彦)

