統一に近い日本人ファイターは…
まず最も下位に位置づけられるのは那須川天心だ。井上拓真戦の初黒星は、距離の差し合いとジャブ対策の課題を明確にした。ただし、天心は立ち技時代から“弱点修正の速さ”を武器にしてきた選手であり、改善力は抜群。スター性は階級トップで、2026年の再浮上は十分にあり得る。
続くのが武居由樹。メディナ戦の敗北は衝撃だったが、武居のKO力は階級随一。一撃で試合を壊す爆発力を持ち、再起戦で見事に勝利すれば、一気に世界戦線へ戻る可能性は高い。技巧派の多いバンタム級において、KO力は最大の武器だ。
3位に位置するのが井岡一翔。4階級制覇のキャリアは日本ボクシング史でも特別な存在で、経験・精神力・勝負所の見極めなど、若手には真似できない強さがある。「最も戦いたいのは拓真」と井岡自身が明言しており、統一戦の中心へ歩み寄る姿勢も強い。大晦日の試合次第で序列全体が激変する可能性を秘める“最大のカード”だ。
2位に浮上するのが堤聖也。現バンタム級で最も完成度が高いとされ、無駄のないジャブ、被弾の少なさ、冷静な判断力など、すでに世界トップレベルにある。12月17日の“堤vsドネア”は2026年の勢力図を決める最大の分岐点であり、ここを勝てば堤は統一戦線の主役へ躍り出る。
そして現時点で最も統一に近いのは、WBC世界王者・井上拓真だ。距離管理、ジャブ、リズム支配など技術的な安定感が抜群で、“負けにくさ”という統一戦で最も重要な要素を持つ。井岡との国内ビッグマッチも視野に入っており、マッチメイクの現実性まで含めても最有力と言える。
2026年のバンタム級は、間違いなく世界で最も熱い階級となる。堤、拓真、武居、天心、井岡──誰が頂点に立ってもおかしくない超激戦区だ。
しかし、その中で最初に“統一戦の扉”を開くのは誰なのか。その答えが見えるのは──堤の12月17日、井岡の大晦日。この年末の2試合が、来年のバンタム級の運命を決定づける。
視聴方法:堤聖也vsノニト・ドネア(U-NEXT BOXING.4)
12月17日の「U-NEXT BOXING.4」堤聖也vsノニト・ドネアは、動画配信サービス U-NEXTにて独占ライブ配信される。
・配信形式:ライブ配信(見逃し配信あり)
・視聴条件:U-NEXT会員は追加料金なしで視聴可能
・初回トライアル:初回登録は31日間無料。期間中は本イベントも視聴可
・大会名:U-NEXT BOXING.4
・会場:有明アリーナ(東京)
年末のバンタム級戦線を占う大一番だけに、格闘技ファン必見の興行となりそうだ。