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【心臓外科医療が崩壊寸前】若手医師が消え、地方は“新人ゼロ”も…救える命が救えなくなる――学会が異例の緊急声明「このままでは日本の循環器医療は持たない」

【心臓外科医療が崩壊寸前】若手医師が消え、地方は“新人ゼロ”も…救える命が救えなくなる――学会が異例の緊急声明「このままでは日本の循環器医療は持たない」

教育環境やキャリア形成の課題も

循環器医療を志す若手が減少している背景には、待遇や労働環境だけではなく、教育環境やキャリア形成の段階に潜む構造的な課題もある。学会は、現場で起きている問題について次のように語る。

「教育環境にはばらつきがあり、症例が分散しているうえ、高難度手術が一部の施設に集中するため、若手が早い段階から執刀経験を積みにくい状況があります。また、専門医取得後のキャリアパスも不透明で、サブスペシャリティ(専門分野)の選択肢や将来像を描きにくいという声も少なくありません。さらに、訴訟リスクや責任の重さに対して、社会的評価や専門職としてのリワードが十分とは言えない点も課題です」(日本循環器学会)

さらに「心疾患がガンに次ぐ死因となっている中、心筋梗塞に対し緊急でカテーテル治療を行なうなど昼夜を問わず24時間対応を迫られる循環器内科においても同様の傾向が進んでいる」と警鐘をならす。

地方医療の危機や、若手医師のキャリア選択の難しさは、医学部の段階からすでに影を落としている。医学生がどのような環境で学び、どのような迷いを抱えて進路を選ぶのか──先述の漫画『Dr.Eggs』では、現在の医療現場が抱える空気感に触れることができる。

最後に、国民や患者側がこの領域の医療を守るためにできることについて、学会は次のように呼びかけた。

「第一に、高難度治療を担う診療科の重要性と現場の課題を理解していただき、その思いを国・自治体・病院への“声”として届けていただきたいと考えています。意見が集まり、世論として形成されれば、政策を動かす力となり得ます。

また、救急の適正利用やかかりつけ医の活用など、医療資源を守る行動を取っていただくことは、医師の過重負担の軽減に直結します。さらに、寄付やクラウドファンディング、NPO活動を通じて、教育環境の整備や若手育成を支援していただくことも、この領域の医療を守る大きな力になります」(日本循環器学会)

取材・文/集英社オンライン編集部

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