MetaMoJi ClassRoom 3の新機能が発表された。国のロードマップに掲載された『誰一人取り残すことのない、個別最適化された学び』の実現に向け、新たに『メタモジドリル』を2026年4月搭載予定。さらに、生涯の学びを支援する環境を開発するために、原田メソッドの考案者原田隆史氏に協力を仰ぎ、『目標達成ノート』『習慣ノート』などの開発を発表した。注目すべきは『目標達成ノート』が『2026年春を目標に開発中の新MetaMoJi Noteに搭載』とされたことだ。これは、MetaMoJiファンにとっては嬉しいことだ。
さらに、積極的なAIの搭載も発表された。単純な時流に乗ったAIの搭載ではなく、『複数のAIを協力させるAIオーケストレーション』、『ハルシネーションを発生させない生成型AIと知識型AIのハイブリッド型AI』を搭載すると浮川初子専務がおっしゃっているので、これは本当に有効なものになりそうだ。
詳しく解説していこう。

MetaMoJi ClassRoom 3
https://product.metamoji.com/classroom/
コンシュマー向けのMetaMoJi Noteを休止し、ビジネス向けのGEMBA NoteとClassRoomに活路を見い出した
まず、我々一般ユーザーのMetaMoJiファンにとっての現在位置を、あらためて解説しておこう。
MetaMoJiはジャストシステムの創業者で、ATOKや一太郎の開発者でもある浮川和宣、初子夫妻がジャストシステムの会長、副会長を辞任後に2009年10月に創業した会社。その後、MetaMoJi Noteを2012年にローンチ。
MetaMoJi Noteの画期的なところは、非常に高速に動作するベクターベースのノートアプリとして、iPadの利用に完全にマッチするアプリケーションだったことにある。まだApple Pencilのなかった時代、先の太いスタイラスでも文字が書きやすいように俊敏に拡大縮小が可能(5000%の拡大縮小が可能)だったことには驚かされた。
また、日本語手書き文字認識システムmazec(マゼック。漢字かなの混ぜ書きが可能なことから)を搭載しており、手書きメモをテキストに変換可能。キーボード不要で、スタイラスだけで、図や文字を書けるという特別なデジタルノートだった。
当初は買い切り型のアプリとして始まり、クラウド機能のサブスクなどを追加した。しかし、これは筆者の推測になるが、上手く収支を挙げられなかったのではないだろうか? 同社の主力商品は、建設業界の現場業務向けデジタルノート『GEMBA Note』や、学校向けデジタルノート『MetaMoJi ClassRoom』へと移り変わっていく。商品ラインナップとしては、それらB to Bの商品は大きな成果を挙げているようなので、MetaMoJiファンとしては嬉しい。
しかし、MetaMoJi Noteは7年前から、MetaMoJi Note 2は4年前からアップデートされておらず、iPadOSの進化にも追従しておらず、Split ViewやSlide Overといった機能や、ファイル共有機能の一部が使えない。筆者も、原稿の文字校正などにはずっと使ってるが、不自由だった。MetaMoJiの企業としての成功は喜ばしいが、MetaMoJi Noteユーザーとしては困っていた……というのが実際だ。
それが、復活の兆しが見えたというのは非常にいいニュースだ。
自宅でひとりででも学習できる『メタモジドリル』をMetaMoJi ClassRoom 3に搭載
今回の発表はいくつかのフェイズに分かれていて少々複雑だ。
まずは、MetaMoJi ClassRoom 3にこの春から実装される『メタモジドリル』について説明しよう。

こちらは、学校の授業で使うMetaMoJi ClassRoomに対して、学校でも家庭でも使えて、必要ならひとりで自宅学習にも使える問題集だ。

これにはAIが使われていて、学習者ひとりひとりに最適な問題を出題することができ、学校で使う場合には先生が画面越しに個別指導することも可能だ(リアルタイム巡視)。この機能は遠隔教育や不登校支援にも有効。
つまずいている子どもを自動検出する『つまずき検知機能』もあるので、先生はどの子どもをサポートすればいいのかも分かりやすい。

まず2026年4月からは小学校の漢字、計算、情報についてを提供。今後、3段階に分けて小中学校9年分のドリルを提供する予定とのこと。

そんなに大量の問題を作るなんて大変ではないだろうか? どこかの問題集を作っている出版社と提携したのだろうか? と思って、問題の供給について質問してみたら、なんと問題は生成AIで作成するという。もちろん、後述する『ハルシネーションを発生させない生成型AIと知識型AIのハイブリッド型AI』を使っているので、問題にAI特有の間違いが入る可能性もないとのこと。