時に出演者よりも審査員の「質」が俎上に載る、お笑いコンテスト。ここで大きな波紋を広げると同時に、「まさかの待望論」が噴出した人物がいる。
それは「女芸人No.1決定戦 THE W 2025」決勝大会(12月13日・日本テレビ系)でのこと。ニッチェが悲願の優勝を果たしたのだが、ここで「裏MVP」として株を上げたのが、審査員の粗品(霜降り明星)だった。
普段からYouTube動画やバラエティー番組で全方位に噛みつき、いわば「お笑い界のヒール」を演じている粗品。この日も「1秒も面白くなかった」「前半が振りにしても、おもんなすぎる」と出場者をバッサリ斬り捨て、「日テレが集めた客の勘が悪すぎる」と運営側にも辛辣な評価を下した。その忖度なしの審査が、お笑いファンの大きな支持を得たのである。
お笑い番組関係者が語る。
「粗品は今年3月に開催された『第14回ytv漫才新人賞決定戦』(読売テレビ)で審査員に抜擢。そこでのシビアなコメントと採点がきっかけとなり、今回の起用に繋がったという背景があります。以前から『THE W』には『レベルが低いネタを審査員が無理して褒めている』との批判が相次いでいたのですが、粗品の辛口コメントにより、ある程度は大会としての意義を取り戻せたのではないでしょうか」
ここで浮上しているのが「M-1グランプリの審査員もやるべき」という待望論だ。はたして現実的な話なのか。
「松本人志の不在を埋める存在となるのは間違いありません」
放送作家はそう指摘しつつ、
「粗品がM-1の審査員席に座ることは、今後もありえないでしょう」
と断言するのだ。
12月14日に発表された「M-1グランプリ2025」の審査員リストには後藤輝基(フットボールアワー)と駒場孝(ミルクボーイ)が初めて名を連ねたものの、粗品の名前はなかった。放送作家が続ける。
「『THE W』は投票制のため、仮に粗品が『全く面白くない』と評価したら、票を入れなければいいだけで済みますが、M-1は『100点満点の採点方式』。90点台が当たり前となった近年のM-1において、粗品に70点台をつけられたコンビは即脱落となってしまう。粗品の『点数破壊テロ』は、M-1の運営も視聴者も許容できないでしょうね」
「M-1」に呼ぶには危険すぎるのだった。
(山倉卓)

