12月8日午後11時15分ごろ、青森県東方沖を震源とする地震があり、青森県八戸市で最大震度6強を観測した。震源の深さは54キロ、地震の規模を示すマグニチュードは7.5と推定される。
このあたりは1994年に発生した「三陸はるか沖地震」(最大震度6)に震源が近い。
この地震では、揺れによって八戸市を中心に死者3人・負傷者788人の人的被害、全壊72棟・半壊429棟などの物的被害を生じた。しかも、過去の地震履歴を調べると、約400年周期でM9の超巨大地震が発生していたのだ。
万全の防災対策を!
気象庁は激しく揺れた一帯に「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を出し、引き続き警戒を呼び掛ける。
このあたりは千島海溝から太平洋プレートが沈み込み、陸と海のプレートの境目で徐々にひずみが溜まっていく。
そして、もう限界というところまでプレートがたわんで跳ね返る。南海トラフ地震と同じ理屈で動いてきた。
サイエンスライターが次のように説明する。
「国が懸念しているのは、日本海溝や千島海溝で起きるM8クラスの巨大地震。とりわけ、心配されるのは1600年代に発生したとみられる超巨大地震です。この地震は平均すると、340~380年周期で発生している。
津波堆積物を分析すると、東日本大震災級の津波が発生したことが分かった。また、地震が発生すると、根室半島沖地震と十勝沖地震が連動して、何とM9クラスの超巨大地震になるんです」
つまり、今回はM7クラスの地震で済んだが、周辺の大地震と連動して、東日本大震災級の巨大地震になるかもしれないというのである。しかも、その可能性は高くなっているのだ。
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東日本大震災2日前にM7.3の大地震
地震研究者が、次のように警鐘を鳴らす。
「政府はM8クラスがくる恐れがあると言っていますが、私はM9クラスだと思いますよ。しかも、前回の巨大地震からすでに周期の400年が経過しており、発生時期は差し迫っていると言わなければならない。
東日本大震災を振り返ると、実は本震の2日前にM7.3の大地震が起きている。ということは、この大地震を皮切りに超巨大地震が発生するかもしれないのです」
今回のM7.5の大地震は超巨大地震の前震なのか、そうではないのか。近い将来、結論が出るが、被災地住民にとっては胃に穴が開くほどのストレスに違いない。
防災ジャーナリストの渡辺実氏がこう語る。
「被災地住民にとっていたたまれない時間ですが、幸い、今回の地震でペシャンコになった木造住宅をこれまで見ていないんです。こうした光景を以て日本の都市は地震に強くなったとする識者もいるが、それは別の次元で検討しなければならない問題です」
千島海溝と、そのやや南にある日本海溝。2つの海溝周辺でM7以上の大地震が発生後、M8級以上の地震が起きた頻度は、1904~2017年までの113年間で25回のうち1回程度とされているが、東日本大震災はその一つだった。
今回の地震による青森、北海道、岩手で合わせて約50人がケガをしたが、死者は出ていない。
確かに、震度6強という地震の規模から考えても、被害は少ないと言える。
「被害が少ないのは、地震が発生したのが午後11時15分であったことと関係がある。この地震で八戸市の商業施設『ラピア』入り口の天井が崩落したり、郵便局の入るビルのガラスが落下したりと、凄まじかった。
もし、人が多く出ている昼間の時間帯に地震が発生していたら、死者も相当数出て阿鼻叫喚の惨事になっていたはずです」(同)
