阪神との残留交渉決裂、打ち切り⇒ソフトバンクと合意へ⇒一転、DeNAが強奪。そんな劇的な展開を見せたのが、前阪神のジョン・デュプランティエ投手だ。激しい争奪戦の末に決着となりそうだが、ではDeNAに移籍した場合、阪神時代よりも成功する確率は上がるのか、下がるのか。
実は「阪神時代より確実に勝ち星を増やす」とまでは言い切れないまでも、「成功寄り」とみていい条件はかなり揃っている。
デュプランティエは2025年の阪神で15試合に登板して6勝3敗、防御率1.39、90回2/3で113奪三振という圧倒的な成績を残している先発右腕。193センチの長身から150キロ超のストレートを投げるパワーピッチャーであり、先発の柱候補として評価されている点から、NPBの打者相手には既に適応済みといえる。
セ・リーグ関係者が分析する。
「DeNAはハマスタ(打者有利な球場)を本拠地としており、投手にとっては甲子園球場より失点リスクが高い。その一方、打線の援護は期待しやすい環境になります。阪神ではロースコアゲームを作りながらも6勝にとどまったことを考えると、打線の援護が安定すれば『勝ち星だけ』がより増える可能性は十分あるでしょうね。ただ、防御率だけを見ると、やや悪化する公算が高いと思います。成功とみなせる条件は、先発ローテーションで年間20試合以上登板、防御率3点台前半から中盤、規定投球回未満でも8?10勝前後といったライン。この程度であれば現在の実力と実績から、十分に現実的なレンジと考えられます」
一方では、31歳でシーズンを通して投げたのは90回2/3と「フルに規定投球回を投げきった」のではないため、勤続疲労が出ると一気に「出場機会が減って失敗」という評価になるリスクが残る。
つまりは「阪神より勝ち星が増える可能性は高いが、防御率などの数字は悪くなる。それでもトータルでは獲得は妥当だった」という結果が待っているのだと…。
計算できる貴重な先発投手を流出させてしまった阪神は、この状況をどう思っているのだろう。
(館丘東)

