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スーパーではバカ高いのにコメ屋が「買ってくれ」と飲食店に泣きついた「コメ在庫が余りすぎて困った」深刻な異変

スーパーではバカ高いのにコメ屋が「買ってくれ」と飲食店に泣きついた「コメ在庫が余りすぎて困った」深刻な異変

 コメの価格は依然として高い水準にある。スーパーに並ぶコメを見て、今も溜息をつくばかりの庶民。コメを控え、パスタやパンに切り替える動きはどんどん広がっていく。そして今、なんとも気になる「異変」が表に出始めているのだ。

 農林水産省が12月16日に発表した2025年産コメの11月の相対取引価格は、玄米60キロあたり3万6493円。前月から565円下がった。82銘柄のうち43銘柄が値下がりし、価格の動きに変化が出てきたことが分かる。前年同月比では52%高と依然として高水準にあるものの、9月、10月に記録したピークからは一歩引いた数字となった。

 冒頭で挙げた「異変」とは、こうだ。
「コメ屋が突然、売り込みに来た」
 飲食店の間で、そんな声が出るようになったのだ。
 これまで注文を受ける立場だった卸業者が自ら店を回り、「コメを買ってほしい」と持ちかけてくるという。価格は高いままなのに、売り手の動きだけが変わってきた。おの背景には、卸業者や中間業者の在庫が想定以上に積み上がっている事情があるとみられる。高値が続く中で流通が鈍り、倉庫にはコメが残る。業界内では、これから在庫をどう動かすかを探る段階に入った、との受け止めが出ている。

 ここで意識されるのが、「新米」として扱われる期限だ。新米とはその年に収穫されたコメで、食品表示のルール上、12月31日までに精米・包装されたものを指す。年を越えれば、新米とは名乗れなくなる。急に味が落ちるわけではないが、扱いが変われば価格に影響が及ぶ。在庫を抱える側にとって、年末はひとつの節目になろう。

「高いなら、無理にコメでなくてもいい」
 そう考え、パスタや麺類に切り替える。消費者の行動にも変化が見られるのだ。一度離れた需要が、簡単に戻るとは考えにくい。

 業界内では、年明けを警戒する声が強まっている。あるコメ卸売業者は、
「民間在庫は過去最大。暴落する可能性は否定できない」
 在庫を抱えきれなくなれば、どこかで売りが一気に動く。その時、相場が徐々に調整されるのか、それとも崩れるように一気に下がるのか。ただ、年明けに向けて「暴落もありうる」という見方が現実味を帯びてきたのは確かだ。

 本サイトは11月2日に公開した〈コメは来年1200円に大暴落する!卸業者が明かす「在庫予想量」の衝撃データ〉という記事で、すでに暴落の予兆に触れている。すなわち、出荷時に見込み値段の高値で買ったが、予想を下回る需要となり、高値のコメが在庫として残ってしまっている現状があるのだ。

 専門店の間では、5キロ3000円台がひとつのバランス価格だとする声も。一方で、急激な下落は農家や卸業者の負担につながるとの指摘があり、どこまで調整が進むのかは見通せない。

(ケン高田)

配信元: アサ芸プラス

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