大相撲冬巡業も折り返し地点を過ぎ、力士たちの熱気も上がってきた。
人気急上昇中の新大関・安青錦(21)もだんだん雰囲気に慣れてきたようで、12月10日の広島巡業では平和公園で献花した後、「(これからも)基礎を大事にして、自分のペースでやりたい」と浮かれ過ぎないように自分を戒めていた。
こんな一行とは対照的に、部屋がある茨城県阿見町に引きこもり、ひたすら沈黙を守っているのが、九州場所千秋楽に左肩鎖関節脱臼で突如、休場し、盛り上がる優勝争いに水を差した横綱・大の里(25)だ。
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横綱・大の里このまま引退の危機?
このときに発表された診断書には「1カ月間の安静加療が必要」と明記されていた。「1カ月間の安静というのはかなり長い。それだけ重傷だったということだ。その後の状況は伝わっていないので分からないが、下半身は元気なので、軽い四股やすり足などはやっていると思われる。ただ、肩に負担のかかる相撲の稽古はタブー。12月21日で冬巡業が終わり、そこから力士たちは来年1月11日の初場所初日に向けて本格的な稽古に入るが、大の里は初場所に間に合うのか。
中途半端な状態で出場すると、強行出場してはケガを悪化させての休場を繰り返し、横綱在位わずか12場所で引退に追い込まれた師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)の二の舞になりかねません。大事を取って初場所も連続休場する可能性は大いにある」(大相撲担当記者)
いや最悪、「このまま引退することになるかも」と警鐘を鳴らしているのが、元小結・臥牙丸(38)だ。自らのYouTubeチャンネルで、「脱臼は骨折よりもタチが悪い」と断言し、次のように続けた。
「脱臼は回復しても、クセになって外れやすいんですよ。また、肩とかになると、指や手首などと違ってテーピングで固めることもできない。下手するとこのまま引退することになるかも。そういうことを避ける意味でも、先場所、休場したのは正解だった」
果たして、大の里のパワフルな相撲は戻ってくるのか。気がかりだ。
「週刊実話」1月1日号より
