日本の対外発信拠点「ジャパン・ハウス ロサンゼルス(JHLA)」で2025年9月18日(木)から開催中の企画展『Looks Delicious! Exploring Japan’s food replica culture』が盛況です。
地元のテレビ局やメディアでも紹介


地元のテレビ局やメディアでも取り上げられているほか、実際に食品サンプルを作るワークショップには定員をはるかに超える方から応募がありました。社会見学やプログラムとして訪れるロサンゼルス近郊の小中高校の生徒や大学生も増えています。遠方で来場が難しい学校には、オンラインでバーチャルツアーを開催するなど、新たな取り組みも実施しています。



食品サンプルは、大正時代から昭和初期にかけて日本で考案され、洋食の普及や外食産業の成長とともに日本独自の文化として発展を遂げてきました。昭和初期、百貨店の食堂で、一般にはまだ馴染みの薄い中華料理や西洋料理のメニューを視覚的に伝えるために店頭に陳列したことがきっかけで、一般に広く認知されるようになりました。
以来、食品サンプルは、店頭における販売促進ツールとして、日本の外食文化に不可欠なものとなり、近年では、日本独特の文化であることに加え、その精巧な作りや高い造形力が訪日外国人観光客を中心に注目され、食品サンプルのキーホルダーや携帯ケースなどのユニークなアイテムが日本旅行のお土産として人気を集めています。
見どころは47都道府県を代表する食のサンプル
ジャパン・ハウス ロサンゼルスの2階ギャラリーで開催中の『Looks Delicious!』展は、食品サンプルの老舗メーカー「いわさきグループ」(東京、大阪、岐阜県郡上八幡)の協力を得て、ジャパン・ハウス ロンドンが企画。ロンドンで大きな反響を呼び、ロサンゼルスに巡回することになりました。
その見どころの一つが、いわさきグループが本展のために制作した日本全国47都道府県を代表する食のサンプルです。北海道の豊かな海の幸から沖縄県のゴーヤチャンプルーまで、全国各地の郷土料理や特産品の食品サンプルを公開しています。
また、食品サンプルの歴史や文化的背景に加え、製作に用いる素材や道具、技術、工程など製作の裏側にも焦点を当てた展示も行われています。さらは、外食産業以外にも、食育や栄養指導、医療、農業などさまざまな分野における実用性についても紹介し、日本人にとっても身近なようで意外と知らない食品サンプルが担うべき役目についても探求。
会場には、来場者が食品サンプルを盛り付けて自分だけのオリジナル弁当を作ることができる体験コーナーも設けられており、来場者がオリジナル弁当を撮影してSNSでシェアするなど、食品サンプルをインタラクティブに楽しんいます。