
声優やアーティストとしてマルチに活躍し、積極的なライブ活動でファンを魅了する石原夏織。2025年には作詞にも挑戦した楽曲「As I Am」をリリースするなど、ますます表現の幅を広げている。CS放送「衛星劇場」では、そんな彼女の魅力が詰まったワンマンライブ「石原夏織 LIVE 2025 -As I Am-」の昼公演“Little Me”と夜公演“Just Me”の模様を、12月より2カ月連続でテレビ初放送。そこで本記事では石原の魅力とともに、昼公演“Little Me”の内容と見どころを紹介していく。
■声優とアーティストの二刀流で活躍する石原夏織
アニメ「輪廻のラグランジェ」の京乃まどか役で主演デビューを果たした石原。その後は「マギ The kingdom of magic」のアラジンや、「スクールガールストライカーズ」の美山椿芽、「お兄ちゃんはおしまい!」の緒山みはりなど、さまざまなキャラクターを演じ分け声優として頭角を現す。またアーティストとしては、2018年3月に1stシングル「Blooming Flower」で歌手デビューを果たし、同年11月には1stアルバム「Sunny Spot」を、2024年4月には3rdアルバム「Calm Scene」をリリースするなど、声優活動と並行ながらマルチに活動している。
そんな石原が、9月20日にKT Zepp Yokohamaで開催した「石原夏織 LIVE 2025 -As I Am-」。“自分らしさ”をテーマに初めて作詞を手掛け、7月2日にリリースした1st E.P「As I Am」を引っ提げたワンマンライブとなっている。昼夜2公演でおこなわれ、衛星劇場では12月20日(土)夜8時より昼公演“Little Me”を、2026年1月24日(土)夜7時30分より夜公演“Just Me”の模様を、ビハインド映像付きで2カ月連続放送する。
■粋な演出で会場を盛り上げる「石原夏織 LIVE 2025 -As I Am-」昼公演“Little Me”
昼公演“Little Me”で石原は、キュートな白いレースをあしらった衣装で登場。冒頭の「リトルシング」では「石原夏織 LIVE 2025 -As I Am-へようこそ!楽しんでいってねー!」という掛け声から始まり、曲中では観客に“コール&レスポンス”を煽るシーンも。高揚感の高まる楽曲と演出で、会場のボルテージは一気に高まる。
そして3曲目にはアイドルらしいポップソングで、石原の“かわいい”部分が全面に出ている「キラリアット」を披露。同曲では、映像に映し出されたハートのゲージが突然ゼロになってしまい、画面に表示された矢印通りに客席がサイリウムを振ってゲージを回復させるという“会場参加型の演出”も。事前予告なしの演出にもファンは即対応し、一体感の強さを見せつける。「いきなり踊らされちゃってびっくりしましたよね?」「踊れてた人~!」などと、気遣いを見せながら客席とコミュニケーションを取る石原にも注目だ。
その後披露した「半透明の世界で」以降は、少し大人っぽさを覗かせる楽曲が続く。生演奏のバンドの力強さと、石原の深みのある歌声、そしてブルーとホワイトを基調とした幻想的な演出により、じんわりと胸に響くようなエモーショナルな雰囲気を作り出していた。
バンドメンバーによるインストを挟んだ後、今度は黒い衣装にチェンジした石原。「ムーンランナー」では大人な色気と雰囲気を醸し出しながら、キレのあるダンスを披露。普段のキュートな彼女とはまたひと味違った魅力が垣間見えるナンバーとなっている。
MC時には、衣装チェンジした石原に対して「回ってー」というファンからの要望があり、しっかりとファンサービスで応える姿も。ファンと対話を重ねるような形で距離の近さを感じさせてくれる石原のMCは、同ライブの見どころの一つと言えるだろう。
その後はアニメソング風の「Abracada-Boo」、ミディアムテンポの「ILLUSION」、そしてロックテイストの「Twinkle Ticking」や「TEMPEST」とテイストの異なる曲を披露。目まぐるしく変化するステージは、石原のさまざまな表情が楽しめる内容となっており、彼女の熱く激しいパフォーマンスからは会場の熱気が伝わってきた。

■「As I Am」の曲振りではちょっとしたハプニングも
そして、この日最後の衣装チェンジがおこなわれ、青いドレスに身を包んだ石原が再登場。直前の映像演出も相まってしっとりとした雰囲気の中、「Water Front」が披露された。石原の切なさや静けさのある歌声で会場の雰囲気が変わると、続けて失恋の切ない歌詞が心に刺さる「恋の匂い」を感情たっぷりに歌い上げる。その後ステージは、フィナーレとなるアコースティックコーナーへ。
「夜とワンダーランド」では使用される楽器が絞られたことで、より石原の歌唱力が際立っており、その透き通るような歌声で観客を魅了していく。そしてピアノの伴奏にあわせて熱唱した「Blooming Flower (with Piano)」では、デビュー曲ということもあり、彼女のこれまでの歩みを振り返るようなひとときが流れる。演奏者と顔を合わせ、うなずきながら丁寧に歌い上げる石原の表情からも、過去に感謝を告げ未来へ向かって歩いて行くような晴れやかな感情が感じられた。
その後のMCで、昼公演“Little Me”への想いを語る石原。「(デビュー以降)紆余曲折があったとしても、どの瞬間もみんな(ファン)といるときは楽しいし、それだけは覚えておいて欲しい」「引き続き、私と一緒に歩んでくれるととても嬉しいです」と、これまでの活動を振り返るとともに、改めてファンへの感謝を伝えた。
そして最後には、“自分らしさ”をテーマにした楽曲「As I Am」を披露。ところが曲振りの際、石原は「私の言葉で作ったこの楽曲を…」というセリフを噛んでしまい、「ここはキメるところなんだけど…」と恥ずかしそうにしゃがみこんでしまう。思わぬプチハプニングに、ファンからも熱い励ましの声援が送られる。そのやり取りからも石原とファンの信頼関係の強さが伺え、見ていてほっこりさせられるような素敵なシーンとなった。
バンドやダンサー、映像演出など総出で盛り上げ、作詞した石原の想いや気迫が十分に伝わる「As I Am」のパフォーマンスをもって、昼公演“Little Me”のすべてのセットリストが終了。最後は客席を含め全員で記念撮影をおこない、「ありがとうございました!」「皆に会えて嬉しかったよ!」と、石原は笑顔でステージを去って行った――。
なお衛星劇場の放送では、ライブの貴重なビハインド映像も収録。ライブが始まる前のヘアメイクや円陣を組むシーン、終演後のステージの感想や、曲振りで噛んでしまったところを振り返るシーンなど、普段は決して見られない石原の貴重な姿を堪能できる。

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