
高橋留美子原作の完全新作TVアニメ「らんま1/2」の第19話が11月16日に放送された。道場破りが現れ、天道道場の看板が奪われてしまう。再び来るという道場破りに備える乱馬とあかねだったが、乱馬は男に戻れる「即席男溺泉の素」をめぐりシャンプーとデートすることに。乱馬とあかねが思い合っていることが確かに伝わってくるエピソードに視聴者から反響が集まった。(以降、ネタバレを含みます)
■「らんま1/2」
原作は、1987年から1996年まで「週刊少年サンデー」(小学館)で連載されていた高橋留美子による同名漫画。水をかぶると女の子になってしまう呪いをかけられた早乙女乱馬と、その許婚・天道あかねが繰り広げるドタバタ格闘ラブコメディだ。
最初のTVアニメが1989年から1992年にかけて放送。劇場版アニメやOVAも制作されたほか、2011年に日本テレビで賀来賢人、新垣結衣、夏菜で実写ドラマ化された。そんな「らんま1/2」が約30年ぶりに完全新作アニメ化され、第1期が2024年10~12月に放送された。そして、2025年10月より第2期がスタート。第1期に続き、「呪術廻戦」や「チェンソーマン」などの人気アニメを手がけたMAPPAが制作を担当する。
■シャンプーにキスをせがまれた乱馬は?

あかね(CV:日高のり子)の父・早雲(CV:大塚明夫)のもとに道場破りが現れ、天道道場の看板が奪われてしまった。道場破りは次の土曜日に再び現れるそうで、早雲はあかねと乱馬(CV:山口勝平)に2人で協力して戦うように命じる。それは、あかねと乱馬にもっと親密になってもらうため、早雲が玄馬(CV:チョー)と考えた作戦。……だったはずが、2人のもとに本物の道場破りが現れ、“嘘から出た実”になってしまった。
そんな中、シャンプー(CV:佐久間レイ)が乱馬のところに「即席男溺泉の素」を持ってくる。「これを使えば、完全な男に戻れる」と言われ、その交換条件として乱馬はシャンプーとデートすることに。しかし、シャンプーが指定したデート日は、道場破りが再びやってくる土曜日だった。
乱馬があっさりシャンプーからのデートの誘いに乗ったことが許せないあかね。一方の乱馬は道場破りの打倒をあかねに託し、デート当日もルンルンで出かけていく。だが、乱馬は別にシャンプーとデートがしたいわけではなく、あくまでも目当ては即席男溺泉の素だ。シャンプーに花束をプレゼントし、油断させたところで乱馬は即席男溺泉の素が入っているリュックを奪って逃走。でも、シャンプーの方が何枚も上手で、リュックの中に入っていたのは乱馬が苦手な猫だった。そんな化かし合いの最中、乱馬はあかねが右腕を痛めていることを知る。
再びシャンプーとのデートに戻った乱馬だが、気もそぞろ。そんな乱馬にシャンプーは「デートを終わらせたくば、さよならのキスするよろし」とキスをせがむ。乱馬は「そんなんでいーのか?」と言いつつも、結局キスすることはできず、どうにかシャンプーをなだめながら天道道場へと向かった。
■思わず悶絶!あかねと乱馬の痴話喧嘩が可愛すぎる

その頃、あかねは道場破り(CV:かぬか光明)に追い詰められていた。道場破りはパンダ姿の玄馬(CV:チョー)を優に超える大男で、強さも本物。いくらあかねが幼い頃から早雲に鍛えられてきた娘とはいえ、右腕を負傷している状態では到底敵わず、最後は道場破りが奪ってきた看板で壁に貼り付けにされる。そしてトドメを刺されそうになった瞬間、あかねを助け出したのはらんまだった。
シャンプーは乱馬がデートを中断してあかねを助太刀したことへの腹いせに、道場破りの体に即席男溺泉の素を貼り付ける。らんまは道場破りを倒せば、即席男溺泉の素が手に入ると思い、急所を攻撃。だが、即席男溺泉の素は全て急所に貼られており、かつシャンプーは打つと爆発するように爆竹を仕掛けていたため、どれも台無しになってしまった。
落ち込む乱馬にシャンプーは残り1つとなった即席男溺泉の素を見せ、「もう一度キスするよろし」と迫る。「もう一度」という言葉のせいで、乱馬は必死に否定するもあかねに信じてもらえず、意を決したように「俺がこんなもののために女心をもてあそぶチャチな男だと思ってんのか!」とあかねの目の前で即席男溺泉の素を破った。完全な男に戻る絶好の機会を捨てても、あかねにキスしていないことを信じてもらうため、男気を見せた乱馬。これにあかねは反省し、涙ながらに謝罪する。しかし、直後に乱馬がいつの間にか別の即席男溺泉の素を隠し持っていることが判明。
最後はあかねに「嘘つき!」と蹴り飛ばされるオチだったものの、2人が互いを思い合っていることが確かに伝わってくるエピソードに、視聴者は「シャンプーのデート中なのにソワソワがおさまらない乱馬わかりやすいな」「シャンプーも可愛いけどなんだかんだであかねを選んでる乱馬の良さ」「あかねはもう嫉妬心を隠せてないw」と大満足。一方、デートを中断されたにもかかわらず、「楽しいデートだったある」と嬉しそうなシャンプーには「シャンプーの健気さよ」「本当に乱馬と過ごせさえすれば大体の時間は楽しいんだよな…可愛すぎる」という声が上がった。
なお、即席男溺泉の素は1回しか効かないインチキ商品であり、乱馬は水をかぶると女になる体質を結局は治すことができなかった。
※日高のり子の高は、正しくは「はしごだか」
■文/苫とり子


