最新エンタメ情報が満載! Merkystyle マーキースタイル
ペルージャvs大阪ブルテオン、フルセットの激闘を制したのは欧州チャンピオン! 勝敗を分けたポイントは? 石川祐希は出場せず【バレー世界クラブ選手権】

ペルージャvs大阪ブルテオン、フルセットの激闘を制したのは欧州チャンピオン! 勝敗を分けたポイントは? 石川祐希は出場せず【バレー世界クラブ選手権】

現地12月17日、ブラジル・ベレンで開催中のバレーボール男子世界クラブ選手権でラウンドロビン第2戦が行われ、男子日本代表主将・石川祐希が所属するイタリアリーグのシル スーザ シコマ モニーニ・ペルージャとSVリーグの大阪ブルテオンが対戦。セットカウント3-2(23-25、25-16、25-22、23-25、23-21)でペルージャが激闘を制して2連勝を飾った。

 前日の開幕戦で白星発進した両チームはともに、初戦と同じ先発メンバーでこの一戦に臨んだ。

 ペルージャは、司令塔のイタリア代表シモーネ・ジャンネッリ、OPが元チュニジア代表ワシム・ベンタラ、MBはアグスティン・ロセルとセバスティアン・ソレのアルゼンチンコンビ、Lに元イタリア代表マッシモ・コラチ、OHはポーランド代表カミル・セメニウクと元ウクライナ代表・オレフ・プロトニツキを起用。

 大阪ブルテオンは、司令塔が五輪2連覇のフランス代表アントワーヌ・ブリザール、中国代表のMB彭世坤とキューバ代表のOHミゲル・ロペスに、OP西田有志、MBエバデダン ラリー、初戦で19得点を挙げたOH富田将馬とL山本智大の日本代表4選手で試合をスタートした。(S:セッター、OH:アウトサイドヒッター、OP:オポジット、MB:ミドルブロッカー、L:リベロ)
  第1セット、1点を追うペルージャは中盤にプロトニツキの誤打と被ブロックで2点のリードを許したが、後半に入り大阪ブルテオンがサーブミスの後、西田の打球がラインを割って接戦に。ペルージャは終盤を前にOH陣のアタックミスが頻発してビハインドが3点へ広がると、プロトニツキをベンチへ下げてチェコ共和国代表ドノヴァン・ジャヴォロノクを投入。終盤にブレークを成功させて1点差へ詰め寄るも、ブリザールのブロックで3度目のセットポイントをものにした大阪ブルテオンが逃げ切って先行した。

 ペルージャはOH1枚をジャヴォロノクに託して第2セットをスタート。大阪ブルテオンはMBラリーが3連続得点を決めるなど接戦の様相が見えた序盤だったが、サーブ&ブロックを機能させたペルージャに7点リードを奪われる。以降、選手を入れ替えて反撃の糸口を探るが終盤にロペスがエース1本を含むサーブで3連続ブレークを返すに留まり、大量リードのペルージャがこのセットを奪取した。

 第3セットは序盤にエースの応酬を見せた。大阪ブルテオンが僅差で追う展開で突入した終盤、ペルージャは西田のライト攻撃2打をブロックで封じてリードを3点へ広げる。その西田がエンドラインをとらえるエースを放つなど大阪ブルテオンが21-21へ巻き返して追撃。それをこの日好調なブロックでかわしたペルージャが白星に王手をかけた。

 第4セット、後がない大阪ブルテオンはビハインド2点でペルージャを追いながら終盤に突入。ロペスのサーブでバックアタックを放ったベンタラがフットフォールトを犯して同点。続くプレーでブリザールがツーアタックを沈めて逆転に成功する。さらに、このセット開始から起用されたMB西川馨太郎のエースでリードを2点とし、MBラリーの渾身の一打で2度目のセットポイントを取りきって第5セットへ望みをつないだ。 迎えた最終セットでいきなりギアを上げたのはペルージャ。エースやブロックで4-0と大きく前に出る。しかし、あきらめない大阪ブルテオンは後半に富田とラリーのサーブで相手のレセプションに圧をかけてじわじわと追い上げた。終盤、ペルージャのマッチポイントを3回にわたり阻止してデュースへ持ち込み、富田のブロックでついに形勢逆転。ところが、サーブミスが続くなどしてマッチポイント3回を手放してしまう。

 再び2度にわたり相手のマッチポイントを回避するが、ジャンネッリにツーを決められた直後、試合最多29得点を挙げてチームをけん引していたロペスのレフト攻撃がアウト。初戦から一転、メンバー14人中13人をコートへ送り込み、総力戦で挑んだ大阪ブルテオンだったがあと一歩及ばず、混戦を制したペルージャが2連勝を収めた。

 相手は日本代表のチームメイトが多く所属するクラブとあって、ネットを挟んだ攻防が期待された石川だったが、試合終了までコートサイドで試合を見守った。

 アタック決定率では大きな差がなかった両者。勝敗を分けたのは、ブロック(ペルージャ18、大阪ブルテオン9)と失点を招いたミスの数(ペルージャ28、大阪ブルテオン43)だろう。レセプションではA+Bパス成功率57%をマークした大阪ブルテオンに軍配(ペルージャ41%)。なかでも日本代表の守護神として名高い山本は22打を受けて91%と圧巻の数字を叩き出した。 試合後、クラブ公式インタビューに応じたペルージャのアンジェロ・ロレンツェッティ監督はチームのパフォーマンスを評価しつつ、「接戦は予想していた。本当に素晴らしい試合だった。長い戦いで互いが存在を誇示し続け、テクニックの詰まった内容だったことに満足している」と大阪ブルテオンの戦いぶりに敬意を示した。

 ブロック6本を決めたアルゼンチン代表の主将ロセルは、「楽しく、そして大変な試合だった。大阪ブルテオンはイタリアリーグにはいないスタイルのチーム。このような戦いで勝利することがペルージャの未来にとってプラスになる。レセプションのいい相手に対して、僕らがブロックとリバウンドを上手くやれたことが白星のカギになったと思う」と振り返った。

 現地17日に行なわれる第3戦で、ペルージャは前回大会の王者サダ・クルゼイロ(ブラジル)と、大阪ブルテオンはスウェリー・スポーツクラブ(リビア)と対戦する。予選ラウンド突破を左右する次戦。石川の出場に期待が集まる。

構成●THE DIGEST編集部


【動画】世界クラブ選手権2日目、接戦となったペルージャvs大阪ブルテオンのダイジェスト!



 

【記事】世界の頂点へ白星発進! 大阪ブルテオンの富田将馬が19得点、石川祐希のペルージャは余裕の完勝 大会2日目に両者が直接対決【バレー世界クラブ選手権】



【記事】「とても光栄なこと」石川祐希、ミラノ五輪“聖火リレー代走”要請の裏側激白 派遣見送りもイタリア在籍11年で証明した存在価値【現地取材】


配信元: THE DIGEST

あなたにおすすめ