F1レッドブルのマックス・フェルスタッペンは2025年シーズン、ドライバーズランキング2位に終わり、5年ぶりにタイトルを逃した。マシン「RB21」の戦闘力不足によりこれまでのような支配力は失われていたものの、第14戦オランダGP後には首位と104点差と大きく水をあけられていたところから、最終的に2ポイント差まで詰め寄った。
現役最強ドライバーの評価をより強固なものにしたとの見方もできる見事な追い上げを披露したフェルスタッペン。この才能に匹敵するドライバーは現在のグリッド上に存在するのか。元F1ドライバーのリカルド・パトレーゼ氏は唯一フェルスタッペンと渡り合えるのはシャルル・ルクレール(フェラーリ)との意見を母国イタリアの日刊紙『Quotidiano Nazionale』に語った。
「驚きはどこにあるんだ? たとえ新チャンピオンがランド・ノリス(マクラーレン)だとしても、同じマシンでフェルスタッペンと対抗できる唯一のドライバーは、他でもないカルレット(ルクレール)だ。フェルスタッペンは絶対的な“現象”なんだよ」
「彼(ルクレール)はいつも安全策を取っている。なぜなら、スクーデリア(フェラーリ)のせいで正しい装備を持っていないからだ。シャルルは成功を渇望している、苛立ちは理解できるよ。彼が犯す数少ないミスは、その強い欲望が原因なんだ」
また、元F1王者のジャック・ビルヌーブ氏はフェルスタッペンと同じ特徴を持つドライバーとして、カルロス・サインツ(ウィリアムズ)を挙げる。15年にトロ・ロッソ(現レーシングブルズ)からフェルスタッペンとともにデビューしたサインツは、ポイントでは後塵を拝した(18ポイント15位-49ポイント12位)ものの、予選ではサインツに軍配が上がるなど、接戦を繰り広げた(10勝9敗)。
ポッドキャスト番組『High Performance Podcast』に出演したビルヌーブ氏は「当時トロ・ロッソでマックスとチームメイトだった頃は、かなり良い成績を収めていた」とサインツの実力を高評価。さらに注目したのがサインツが移籍する先々で結果を残してチームの成績向上に寄与している点だ。
「どこに行っても、毎回チームを強くしてきた。シーズン前半は、チームメイトに比べてペース面で少し苦戦したが、車を改良してから状況を改善してきたんだ。両ドライバーのスピードが向上していたが、チームメイトよりも大きなポジティブな影響を受けてきた。彼はマシン開発に取り組んでいる。それだけだ。マシンがどうなっているのかを実際に理解して考えている。マックスのように常にレース、そしてマシンのことを考えているんだ」
実際にサインツが17年終盤に移籍したルノーは、同年に6位だったコンストラクターズランキングを18年には同4位に浮上させ、翌年に移ったマクラーレンも6位から4位に。21年にフェラーリに移籍した際には前年6位から3位、そして25年には序盤こそ適応に苦労したものの、後半戦で3位表彰台に2回立つなどの大活躍で、9位と低迷していた名門を5位に急上昇させる大きな原動力となった。
ルクレールとサインツがフェルスタッペンを上回るかは分からないが、良い勝負を繰り広げてくれる可能性は決して低くないだろう。
構成●THE DIGEST編集部
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