
もし、私たちがこの宇宙で“ひとりではなかった”と知ったら。そしてもし誰かがそれを示し、証明してみせたとしたら。50年以上にわたり、様々なジャンルのマスターピースを世界に発信してきたスピルバーグ。そのキャリアで映画史を更新してきた彼が、比類なき想像力で70億人にとっての“ディスクロージャー・デイ(開示の日)”を活写する。
このたび初解禁となった特報映像は不穏なナレーションから始まる。ニュース番組のスタジオで、エミリー・ブラント演じる天気予報のキャスターが、普段と変わらず天気予報を読み上げるなか、彼女の声がしだいに変化し始める。不気味で異質なその“音”は、フロアにいるスタッフ全員を動揺させる。続く映像は、森の動物たちがなにかに導かれるように集まっていく不可思議な光景。一見なんの関係性もなさそうな映像だが、「この果てしない宇宙を創って/人類だけに託すかしら?」というナレーションに、人々が抱いてきた前提そのものが揺らぐ予感を漂わせる。さらに謎の男性(ジョシュ・オコナー)が「全人類はその真実を知る権利がある。“開示”する/全世界に一斉に」と続け、人類史を揺るがすほどの、とてつもなく大きな事実が公開されることを告げる。ほんの数秒にもかかわらず、思わず引き込まれてしまう強烈なインパクトを残す映像と壮大な世界観、そしてリアリティあふれる物語は、まさにスピルバーグSFの真骨頂だ。
スピルバーグの原案を基に脚本を書き上げたのは、『ジュラシック・パーク』(93)、『ロスト・ワールド ジュラシック・パーク』(97)、『宇宙戦争』(05)、『インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国』(08)の脚本を担当してきたデヴィッド・コープ。
キャストにはブラントとオコナーに加えて、コリン・ファース、U2のボーカリスト、ボノの娘でもあるイヴ・ヒューソン、そしてコールマン・ドミンゴが名を連ねている。
世界中の映画ファンが待ちわびたに違いない本作。今後の続報もスルー厳禁だ!
文/スズキヒロシ
