
銀二郎役の寛一郎さん(時事通信フォト、2024年11月26日)
【画像】え…っ! 「すごい」「頑張ったんだ」 コチラが『ばけばけ』銀二郎のモデルが社長として成功を収めた「業種」です
銀二郎の成功はうれしいが
2025年後期のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』は『知られぬ日本の面影』『怪談』などの名作文学を残した小泉八雲(パトリック・ラフカディオ・ハーン)と、彼を支え、「再話文学」の元ネタとなるさまざまな怪談を語った、妻・小泉セツがモデルの物語です。
第12週では、主人公「松野トキ(演:高石あかり)」が、未来の夫「レフカダ・ヘブン(演:トミー・バストウ)」に、初めて大好きな「怪談」を語り、一気に距離を縮めました。そんななか、第12週60話の最後で、トキが最初の怪談として選んだ「鳥取の布団」を語ってくれたかつての夫「山根銀二郎(演:寛一郎)」から、松野家に手紙が届き来ました。
次週予告を見ると、松江にやってきた銀二郎がトキとやり直したいと語っています。また、ヘブンがずっと手紙を書いていたニューオーリンズの新聞社時代の同僚「イライザ・ベルズランド(演:シャーロット・ケイト・フォックス)」も、再登場するようです。
※ここから先の記事では『ばけばけ』のネタバレにつながる情報に触れています。
銀二郎のモデルである小泉セツさんの最初の夫・前田為二さんは、近年、セツさんとの離婚後に岡山県で運送業の会社を経営して成功をおさめ、新しく家族も作っていたことが明らかになりました。セツさんの遠縁の親戚・高木苓太郎さんという人物が、後年に為二さんと会い、上記の事実を手紙に書いていたそうです。1887年にセツさんの養家・稲垣家を出奔して大阪に行った為二さんは、そこで商売を学んだのかもしれません。
為二さんがセツさんに会いに来たという記録はありませんが、この「社長になった」という史実を踏まえて、お金持ちになった銀二郎がトキとやり直しにやってくるという展開になったと思われます。60話の手紙の場面を見ると銀二郎は現在、東京の神田に住んでいるようです。そこで会社を経営しているのでしょうか。
一方、ラフカディオ・ハーンさんがニューオーリンズのタイムズ・デモクラットという新聞社にいた頃の同僚であるエリザベス・ビスランドさん(イライザのモデル)は、1887年頃からニューヨークに移住し、女性ジャーナリストとして名をはせました。
雑誌「コスモポリタン」の編集者となったビスランドさんは、1889年11月から小説『八十日間世界一周』(著:ジュール・ヴェルヌ)がモデルの世界1周の企画旅行に出発し、ハーンさんよりも先に日本を訪れ特集記事も書いています。『ばけばけ』第10話でイライザがヘブンに日本への取材を打診していたのは、こういった逸話がもとになっているのでしょう。
ビスランドさんは生涯にわたってハーンさんと手紙のやり取りを続け、1904年に彼が亡くなった後は、自ら編集も担当した伝記『ラフカディオ・ハーンの生涯と書簡(The Life and Letters of Lafcadio Hearn)』も発表しました。ふたりが恋仲になったことはありませんが、ビスランドさんはハーンさんの「心の恋人」のような存在だったとも言われています。
ハーンさんの人生を語る上では欠かせないビスランドさんですが、彼女が1891年に松江を訪れたという記録もありません。ビスランドさんは、同年にニューヨークの弁護士のチャールズ・ウェットモアさんと結婚しています。
大胆な史実改変で一気に重要人物ふたりが再登場することになり、SNSでは『ばけばけ』ファンが大きな盛り上がりを見せていました。ただ、今後トキとヘブンが結婚することは確定しているため、
「おトキちゃんと銀二郎さんもう1回悲しい思いするの確定なのがつれぇよ~」
「もう銀二郎さんの傷つくとこ見たくない」
「来週は銀二郎さんとイライザさんとのことに決着を付ける回なのね」
「銀二郎さんとイライザさんが当て馬になるのか……」
と、少し複雑な気持ちの視聴者もいるようです。銀二郎もイライザも、将来的には別の家庭を持って幸せになるはずですが、第13週ではどんな展開を見せるのでしょうか。
※高石あかりさんの「高」は正式には「はしごだか」
