前回に続き、2026年の全豪オープンについてです。今回は男子ですが、優勝争いとなれば、前年の優勝者のヤニック・シナー(イタリア)と世界1位のカルロス・アルカラス(スペイン)しかいません。この2人を他の選手が止められるかと考えても思いつきませんね。
決勝がこの2人の対戦になった場合、勝敗予想は難しいです。彼らの場合、勝ち上がりで5セットを戦ったとしても、フィジカルの心配はなさそうです。サイコロのように、その時の運で、どちらに転ぶかという感じでしょうか。
優勝候補にはならなくても、大会を盛り上げてくれそうなのは、やはりノバク・ジョコビッチ(セルビア)です。全豪オープンには10回優勝しており、相性の良さは疑いようがありません。現在、世界4位で2025年の大会ではアルカラスに勝っていますし、上位にはからんでくるでしょう。
前回の準優勝者で世界3位のアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)も、2人を止めるのは難しいでしょう。ただ、彼には強力なサービスがあります。ストロークでトップ2人に勝つのは困難ですが、サービスが絶好調であれば対抗できます。ビッグサーバーは、どこかでブレークできれば、勝てるチャンスが生まれますから。同じ理由でベスト4だったベン・シェルトン(アメリカ)も対抗できる力があるでしょう。
19歳のジョアオ・フォンセカ(ブラジル)は、楽しみな存在です。ブラジルですから、暑さに強いことは間違いありません。上り調子の若手がグランドスラムに挑む場合、2つの方向性が考えられます。リスクを冒してでも一発を狙うのか、堅実に3、4回戦に進むことを狙うのか。
2週目後半まで残ることを狙って大会に入った場合、ピークを後半に持ってくるようにして戦うため、うまくいかなければ1、2回戦負けもありえます。見る側からの勝手な願いとしては、上位を狙って臨んでほしいところです。どちらを狙うかはチームの方針ですが、どういう姿勢で大会に入ってくるのか、楽しみです。
日本男子では22歳の望月慎太郎選手が初めてグランドスラムの本戦にダイレクトインできそうです。100位に入り、そこでどうやって戦っていけるのかを試せる場になるでしょう。100位以内を守ろうとしてしまうと落ちてしまうので、上を目指していけるかです。
あとは予選からの出場になりますが、坂本怜選手。彼は全豪オープンジュニアに優勝していますから、サーフェスを熟知していますし、自信もあるでしょう。
プロになると試合数も増え、簡単な試合もないため身体の負担も大きくなります。坂本選手はまだ身体の線が細いので、このオフシーズンでどれだけ作り上げてこれるかです。また、故障のリスクを回避するために、試合をしながら、身体を作り上げるバランスも考えていく必要もあると思います。予選を突破するポテンシャルはあるので、今後のツアーを回りやすくするためにも、活躍してほしいところです。
文●伊達公子
撮影協力/株式会社SIXINCH.ジャパン
【関連記事】松岡修造と伊達公子が明かす、全豪オープンテニスが「ハッピースラム」と呼ばれる理由
【画像】世界ランキング1位のシナーがズベレフをストレートで破り大会2連覇を達成!
【画像】テニス四大大会「全豪オープン」の会場を彩る個性溢れるギャラリーたちを厳選!

