入浴効果を高める冷え撃退法4選

撃退法1 体を温めたいなら全身浴
半身浴は心臓に負担をかけないための入浴法ですが、冷えとり効果としては半減してしまいます。 肩まで浸かる全身浴なら、体全体に水圧がかかり、多くの血液が心臓に押し戻されます。結果として心臓から出る血液も増え、全身の血流が促進されます。
撃退法2 お湯の温度は39℃以下がおすすめ
冷えを解消するための入浴温度は、少しぬるめの「39℃以下」がおすすめです。熱いお湯を好む方も多いですが、40℃を超えると交感神経のスイッチが入って末梢血管の血流が滞りやすくなり、42℃を超えると血圧の上昇やヒートショックの危険性も高まるため注意が必要です。そのため、40℃を下回る温度でゆっくりと浸かり、交感神経を刺激せずに芯から体を温めることが大切です。
入浴時間の理想は「39℃で30分」ですが、時間がない時は免疫力を高めるヒートショック・プロティンが増える「40℃で20分」、さらに時間がない時は「42℃程度で足首まで浸かる足湯」というように、状況に合わせて調整しましょう。
撃退法3 入浴剤を活用する
炭酸系の入浴剤から発生する炭酸ガスには、皮膚から吸収されたあとに血管を拡張させる働きがあります。血管が広がることで血流がアップするので、体を芯から温めることができるんです。また、心地よい香りのする入浴剤は、心をリラックスさせてくれるだけでなく、副交感神経を刺激して血管を開くので、温め効果がアップします。
撃退法4 ぬるめのお湯に入ったらすぐ就寝
「入浴後、1時間のクーリングタイムを」というのは、熱すぎるお湯に入った場合の話です。 低めの湯温でじっくり温まった場合は、手足が温かいうちに布団に入るのがベスト。布団に入ったときに体温が下がる落差で、寝つきもよくなります。
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「冷えは万病の元」とは昔から言われている言葉です。 体の不調があちこちに出る前に、今日からできる撃退法をうまく活用して、つらい冷えと速攻でさよならしましょう!
取材と文=高梨奈々

