・ゴディバの本気
ダークチョコレートをアーモンドパウダー生地に練りこんで焼き上げられているという『クリスマス ガトー オ ショコラ』は、見た目の印象通り、高密度のストロングスタイルで口の中をカカオの色気いっぱいに満たしてくる。
濃厚なのは間違いないが、決して甘すぎない。ミルキーよりはビター。砂糖の甘さではなく、チョコそのもののコクでブン殴ってくるタイプの、脳筋ならぬ “脳チョコ” なケーキだ。
中にチョコチップが散りばめられており、これが食感のアクセントになっている。シンプルながらもクオリティが高い、実にゴディバらしい一品と言えるだろう。
・大人向け?
ただ、クリスマスケーキと呼ぶにはあまりにも地味……おっと、大人すぎるような気がしないでもない。
去年食べた『ガトー オ ショコラ ノエル』がド派手なハリウッド超大作なら、この『クリスマス ガトー オ ショコラ』はミニシアターでひっそりかかっていそうな良質なインディー映画という感じだ。
そして、このことは娘のリアクションが如実に物語っていた。
去年『ガトー オ ショコラ ノエル』を食べた娘(当時4歳)の感想が、目を見開きながらの「おいしすぎる……」だったのに対し……
今年(5歳)はただ単に「おいしい」という、割と冷静な反応。サンタを信じる保育園児にとっては、少々ビターな味わいだったのかもしれない。
まあ、まるで何かに憑りつかれたかのように夢中でガツガツ食べていたのは、去年と同じだったが。
・結論
というワケで、ゴディバの「安い方」のケーキは、派手さこそないものの、味に関しては文句なしのクオリティだった。
見た目はチョコパイ、中身はゴディバ。聖なる夜を少人数で静かに過ごしたい人は、チェックしてみるといいかもしれない。
