2026年のモータースポーツ参戦体制について発表したTOYOTA GAZOO Racingは、同年のドライバー育成プログラムについても発表。TGRドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC)を通じて数多くの若手ドライバーを国内外のカテゴリーに挑戦させる。
2026年のTGR-DCドライバーとしてアナウンスされたのは計12名。2度のWRC(世界ラリー選手権)チャンピオンであるカッレ・ロバンペラもそのひとりで、4輪レース本格転向となる来季はスーパーフォーミュラと、年始にニュージーランドで開催されるカストロール・フォーミュラ・リージョナル・オセアニア・トロフィー(CTFROT)にエントリーする。
また、ハースチームとタイトルスポンサーシップを締結するなどF1での存在感を高めているトヨタは、日本人F1ドライバーを輩出すべくヨーロッパのシングルシーターに育成ドライバーを送り込んでおり、2026年は3人のドライバーが挑戦。既報の通り、宮田莉朋がFIA F2に、中村仁がFIA F3にそれぞれハイテックから参戦するが、新たに佐野雄城がR-ace GPからフォーミュラ・リージョナル欧州選手権(FRECA)とフォーミュラ・リージョナル中東選手権(FRMEC)に参戦することがアナウンスされた。
佐野は2023年、2024年と日本のFIA F4に参戦すると、2025年はスーパーフォーミュラ・ライツ(SFライツ)でランキング2位となった19歳のドライバー。特にデビューから開幕4連勝を飾ってインパクトを残した。
今年5月のインタビューでは「クルマ好きの父の影響で、小さい頃からレースが好きでした」として、「日本のトップカテゴリーは小さい頃から目指してきましたし、今の中村選手のように海外に挑戦したい気持ちもあります」と話していた佐野。来季は日本に残らず、海外で腕を磨くことになる。
その他、今季フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ(FRJ)とFIA F4で共に王座を争い切磋琢磨してきた梅垣清と鈴木斗輝哉が共にSFライツにステップアップ。ふたりはスーパーGT・GT300クラスへの参戦も決まっており、梅垣はCARGUY MKS RACINGからの参戦であることがアナウンスされている一方、鈴木はチーム未定となっている。
元F1ドライバー、アレクサンダー・ブルツの息子であるオスカー・ブルツもTOM'SからSFライツに参戦。またブルツ家に関しては、兄のチャーリー・ブルツもTEAM GOHからスーパーフォーミュラに参戦することが決まっており、兄弟揃ってTGR-DCの一員となっている。
そして来季FIA F4参戦予定の三浦柚貴と武藤雅奈が並行してFRJにも挑戦。今季の梅垣と鈴木と同じようなプログラムとなる。
なお、2025年のTGR-DCドライバーだった小高一斗、平良響、野中誠太、エステバン・マッソンは育成ラインアップから外れることになった。

