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「レストランで食べ残しを無断で持ち帰ったら犯罪に?」飲食店でのギリギリ行為を弁護士がバッサリ「長時間の居座りも…」

「レストランで食べ残しを無断で持ち帰ったら犯罪に?」飲食店でのギリギリ行為を弁護士がバッサリ「長時間の居座りも…」

「レストランで頼んだ食べ物を無断で持ち帰る」「10時間居座る」「人がいないときに勝手に予約席に座る」……一見マナー違反くらいで済まされそうなこれらの行為は犯罪になるのだろうか?

 

「お嬢様」の素朴な法律の疑問に松井浩一郎弁護士が明快に答える書籍『それ犯罪です! 知らないとヤバい刑法の話』から、レストランについての疑問を抜粋・再構成してお届けする。あなたも知らず知らずのうちに罪を犯しているかもしれない……。

レストランで残った食べ物を無断で持ち帰りましたけど、これってアリですか?

お嬢様 このあいだ連れて行ってもらったフランス料理のお店が美味しくて感動したんだけど、私ってものすごく小食でしょ?

松井弁護士 小職も小食なんだよ(注:小職とは、弁護士等が使う一人称)。

お嬢様 ……だから、お料理を持ち帰ったのよ。お店の人は忙しそうだったから声はかけなかったわ。

松井弁護士 ……渾身のギャグをスルーされた……気を取り直して……ここは、料理の提供の仕方によって責任の有無が変わってくるところだね。

お嬢様が行ったような高級フランス料理店では、提供される料理に対してお金を支払うわけだから、出された料理についてどうするかは、基本的にお嬢様に委ねられていると考えることができる(衛生上の観点から持ち帰りを一律禁止しているお店もあるだろう)。そのため、料理を盗んだという話にはならない。

では、「食べ放題」や「バイキング」のお店はどうだろうか。

この場合は、基本的に「決められた時間内、店内で」という条件がついていると考えるから、勝手に持ち帰ることはできない。

そうすると、仮に食べ放題エリアに食べ物が残っていたからといって、用意して持ってきた容器に、好きなだけ食べ物を入れて店を出れば、お店の食べ物を盗んだということで、窃盗罪(刑法235条)にあたる可能性も出てくる。また、そのやり方が悪質な場合は、偽計業務妨害罪(刑法233条)に問われる可能性もあるので、要注意だ。

みんなレストランでは、常識に従って、行動するようにしよう。

まとめ レストランでの持ち帰りは、原則問題ない

要点1 「食べ放題」「バイキング」などは勝手に持ち帰ると窃盗罪にあたる可能性がある
要点2 悪質な場合は偽計業務妨害罪に問われるかもしれない
要点3 衛生的な観点から持ち帰り禁止の場合もあるので確認するのがベター

刑法233条
虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処する。

カフェで10時間勉強しました。これって犯罪ですか?

お嬢様 私は勉強するならカフェ派よ。司法試験の勉強はどこでしてたの?

松井弁護士 僕も行きつけのカフェで勉強することが多かったよ。

お嬢様 長い時間、コーヒー1杯でずっと勉強していていいのかしら。前「混雑時2時間まで」という貼り紙を見たことがあるわ。

松井弁護士 たしかに司法試験の受験生がコーヒー1杯でずっと場所をとっていたら、カフェとしても儲からないよね。

基本的に、お店のルールはお店が決めていいことになっている。営業の自由があるからね。だから「混雑時2時間まで」というルール自体問題はない。もしお店側がそのルールを明示していれば、お客様はそれに従う必要があるよ。

仮にそういったルールが明示されていない場合はどうすべきか。

お店側から特に何も言われないのであれば、長い時間滞在しても問題ない。しかし、店内が混雑してきて、仮にお店側から退店を促されたら、むやみに抵抗するのはやめたほうがよさそうだ。

なぜなら、お店側には、そのお店をどう運営するかの決定権があるから、迷惑になっていると判断したお客様に対して退店を申し出ることができる。そして、それに従わず、お店側の営業に支障をきたすといった事態になれば、場合によっては、不退去罪(刑法130条後段)や威力業務妨害罪(刑法234条)といった責任を問われる可能性もある。

みんなが気持ちよく過ごせるように、常識の範囲で、カフェでは勉強するようにしよう。これも一つの社会勉強だ。

まとめ 店が決めて明示した時間制限のルールには従う必要がある

要点1 店からルールが明示されていなければ、長時間滞在しても問題ない
要点2 ただし、ルールが決められていなくとも、店は迷惑になっている客に退店を求めることができる
要点3 店側から退店を求められたときに従わないと、犯罪になる可能性がある

刑法234条 
威力を用いて人の業務を妨害した者も、前条の例による。(前条=第233条虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。)

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