
TVアニメ「桃源暗鬼」(毎週金曜夜11:00-11:30/ABEMA・ディズニープラス・FOD・Hulu・Lemino・TVerほかで配信)の第二十話が11月28日に放送された。桃太郎と鬼の戦いが幕を開け、矢颪碇(CV:坂田将吾)と桃角桜介(CV:小野友樹)が激突。勝利に執着する矢颪の泥臭い戦いぶりに視聴者から絶賛の声が相次いでいる。(以降、ネタバレが含まれます)

■鬼に嵌められた深夜の行動に視聴者スカッと
桃太郎の力で皇后崎 迅(CV:西山宏太朗)の視界を見た桃巌深夜(CV:沢城千春)は、鬼の新たなアジトを特定。桃華月詠(CV:浅沼晋太郎)、桜介、桃寺神門(CV:土岐隼一)を率いて奇襲をかける。ところが、大勢いるはずの鬼の姿はない。慌てて皇后崎の視界を見ると、そこには深夜の背中が映っていた。
深夜が困惑する中、背後から透明化で隠れていた淀川真澄(CV:田丸篤志)と皇后崎が登場。実は深夜が覗いていたのはVRゴーグルを装着した皇后崎の視界で、ずっと偽の映像を見せられていたのだ。深夜の能力を逆手に取り、最もスカッとする方法で桃太郎たちを決戦の場におびき寄せた真澄たち。
一杯食わされて絶句する深夜を、皇后崎は「俺を拉致ったときは、ずいぶんと楽しそうだったよな。今はどうだ?俺からのサプライズだぜ、笑えよ」とここぞとばかりに煽った。さらに、一ノ瀬四季(CV:浦 和希)たちも姿を現すと、深夜は悔しさを滲ませながら、その場から逃走を図る。
ここで明らかになるのは、二十一部隊の隊長ともあろう深夜が他の桃太郎に比べて戦闘力が低いという事実だ。一方で相当な策略家であり、今までも半グレ集団を巧みに操って隊長に成り上がったのだろう。利用価値がなくなった人間は問答無用で殺害してきた極悪非道な鬼で、四季と神門を仲違いさせた張本人でもある深夜。
皇后崎に追いかけられ、仲間からも冷ややかな視線を浴びながら必死に逃げるその姿に、視聴者からは「一気に深夜をだし抜いた感じ本当にサイコー!」「なんだよ深夜一周回っておもしれー男じゃねえか」と積もっていた不満が晴れたような反応がみられた。

■怒vs怒、血気盛んな矢颪と桃角の一騎打ち
皇后崎は深夜を追いかけ、四季は「2人になりたい」という求めに応じて場所を移動する。そんな中、無陀野無人(CV:神谷浩史)にリベンジマッチを申し込む桜介。だが、無陀野はより危険と判断した月詠を対戦相手に指名し、桜介の相手を残りの生徒たちに任せた。強い相手と戦うことを至高の喜びとする桜介は「ならこいつらブチ殺せば、相手してくれんだよなぁ…?」と怒りを滲ませる。
そんな桜介の殺気にも一切怯まず、我先にと前に出たのが矢颪碇だ。だが、無陀野から頼んだのはあくまでも応援部隊が到着するまでの時間稼ぎであり、出鼻を挫かれた矢颪もまた怒り心頭。まさに“怒“と”怒“の血気盛んな2人の一騎打ちが始まった。
桜介の能力はコピー。前回の戦いで無陀野の「雨過転生」を習得した桜介は、矢颪に遠距離攻撃を仕掛ける。対して矢颪は血蝕解放で「双聖ノ剣」を造り出すが、短い剣ゆえに状況は不利。しかし、桜介は自ら距離を縮めたかと思えば、圧倒的な体術センスで矢颪を打ちのめすのだ。
トドメを刺されそうになった瞬間、すでに2回血蝕解放を使ってしまっている矢颪は残り1回で血の翼を造り出し、血の兵隊の攻撃を避けながら飛び、矢颪に近づいていく。だが、今度は桜介が「聖双龍涕ノ慈雨」を発動。地面の血溜りから現れた血の龍に、矢颪は片翼を潰されてしまった。
体が地面に落ちていく中、矢颪が思い出していたのはかつての仲間の顔。「死んだ仲間の数だけ地獄に叩き堕とす」と誓ったことを思い出した矢颪は残った翼に全ての血液を注ぎ込んで巨大な竜巻を起こす。吹き飛ばされた桜介は壁に激突。そのまま意識を失った桜介に、矢颪は「お前の敗因は死を受け入れ過ぎたことだ」と告げた。
生きて勝ち続けようとする矢颪の姿に、SNS上で「矢颪は仲間想いなのね」「己の死すら軽い桜介に勝利への執着で上回って勝利した矢颪が格好良かった」「矢颪くん凄い頑張ったね」と絶賛の声が相次いでいる。
◆文/苫とり子

