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2026年レーシングブルズからF1デビューのリンドブラッド、”怖い”と評判のマルコ博士と反りが合った?「皆は接しにくいと言うけど、僕は逆だったよ!」

2026年レーシングブルズからF1デビューのリンドブラッド、”怖い”と評判のマルコ博士と反りが合った?「皆は接しにくいと言うけど、僕は逆だったよ!」

来季レーシングブルズからF1デビューすることが決まったアービッド・リンドブラッドが、今年限りでレッドブル・グループを離れることになったヘルムート・マルコ博士に対して感謝のコメントを語った。

 リンドブラッドはまだカートのレースに参戦していた2021年にレッドブル・ジュニアチームの一員となり、その後レッドブルの秘蔵っ子として大事に育てられてきた。

 そして2022年に四輪レースに挑むと、翌2023年にはイタリアF4でランキング3位。同年にはUAEのF4やユーロ4にも参戦した。2024年にはFIA F3でランキング4位、中東やオセアニアのフォーミュラ・リージョナルにも参戦し、スーパーライセンスポイントを着実に積み重ねてきた。2025年はFIA F2に参戦しランキング6位。タイトル争いに加わることはできなかったものの、来季レーシングブルズからF1デビューすることが決まった。まだ18歳……まさに神童とも言える存在だ。

 そのリンドブラッドを見出し、育て上げてきた中心にいた人物は、レッドブル・グループのモータースポーツアドバイザーを務めていたマルコ博士である。

 マルコ博士は、ドライバーに対して厳しいとか、すぐに契約を打ち切ってしまうとか、冷酷な人物像として描かれることが多い。しかしリンドブラッドは、非常に接しやすい人であったと語る。

「彼との関係は、本当に大きな意味があった」

 リンドブラッドは、F1公式サイトのインタビューでマルコ博士についてそう語った。

「ここ数年、ロッキー(ギヨーム・ロケラン)やマルコ博士、そしてチームの全員と非常に密に仕事をしてきた。彼らのサポートと、我々が成し遂げてきた全ての仕事……特にマルコ博士には心から感謝している」

「今年は僕にとっては決して楽な年ではなかった。結果には満足していないけど、マルコ博士だけは僕を信じてくれ続けたんだ。そのことに感謝している」

「多くの人が、彼と仕事するのは大変だと言うけど、それが面白いよね。みんなは、マルコ博士と仕事をするのがどれだけ大変だったとか、彼を恐れていたとか、そんな話をする。でも僕にとっては全くの逆だった。彼とはずっと良い関係を築いてきたんだ」

 リンドブラッドは、言い訳したりするのが嫌いだという。そのことが、マルコ博士と反りが合った一因ではないかと、リンドブラッドは語る。

「僕は言い訳したり、何かくだらないことを言ったりするのが好きじゃないんだ。でも、彼(マルコ博士)はそういうことはしない。ただ真実のことだけを言うんだ。その点でも、彼の存在は僕にとって大きなプラスになっている」

 そうリンドブラッドは言う。

「彼はただ真実だけを話し、物事がどうなっているのかを語ってくれる。最善の方法を学び、そして早く成長することもできた。その正直さにも感謝している。モータースポーツの世界には、聞きたいことだけを語ってくれる人……人々はそういうのを求める傾向にあるからね」

 リンドブラッドは前述の通り、今年のF2ではランキング6位だった。F1デビューするためには、物足りないパフォーマンスと言わざるを得ないだろう。確かに2025年にF1デビューしたアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)もF2でランキング6位だったから、あながち悪い成績ではないようにも思える。しかし今季F3でランキング2位となり、F2の終盤2戦に急遽挑んだニコラ・ツォロフに、2連続で予選で敗れたのは気になるところだ。

 とはいえリンドブラッドは、F2の成績だけで来季のレーシングブルズのラインアップに選ばれたわけではないだろうと語る。

「レッドブルとは、シミュレータで多くの練習を積んできた。しばらく前……昨年の段階から少し練習を始め、FP1に出走したり、TPC(旧車テスト)にも少し参加したりもしたんだ」

「チームが僕を来年のドライバーとして選んだのは、何もF2だけを見たわけではないと思う。レッドブルとは長い間、緊密に協力してきた。このプログラムに参加して5年も経ったけど、チームの全員と非常に親密な関係を築いているんだ」

 レッドブル・グループが大きな期待を寄せるリンドブラッド。そのパフォーマンスはどんなモノになるだろうか? 2026年、大きく注目を集めるひとりとなることは間違いない。そしてそこにはもう、マルコ博士はいない。

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