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『ばけばけ』やはりヘブンの「ラストピース」だった怪談 メモに書かれた英語の「綴り」にも注目集まる

『ばけばけ』やはりヘブンの「ラストピース」だった怪談 メモに書かれた英語の「綴り」にも注目集まる


『連続テレビ小説 ばけばけ Part1 NHKドラマ・ガイド』(NHK出版)

【画像】え…っ! 「確かに朝ドラと同じ綴りだ」「表紙のデザインかっこよ」 コチラが小泉八雲の代表作『怪談』の英語版です

ヘブンが出会ったラストピース

 2025年後期のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』は『知られぬ日本の面影』『怪談』などの名作文学を残した小泉八雲(パトリック・ラフカディオ・ハーン)と、彼を支え、「再話文学」の元ネタとなるさまざまな怪談を語った、妻・小泉セツがモデルの物語です。

 第12週では、主人公「松野トキ(演:高石あかり)」が、未来の夫「レフカダ・ヘブン(演:トミー・バストウ)」に、大好きな「怪談」を語りました。「鳥取の布団」を皮切りに、「子捨て」の話、そして大雄寺の和尚(演:伊武雅刀)から再度聞いた「水あめを買う女」の話もして、トキとヘブンの距離はどんどん縮まっています。

 第60話ではトキが怪談を語っている最中に、ヘブンが「日本滞在記」のために壁に貼っているメモの真ん中にある、「Kwaidan」という文字がアップになる場面がありました。同話で同僚の「錦織友一(演:吉沢亮)」が言っていた通り、「怪談(Kwaidan)」はヘブンが求める滞在記の「ラストピース」となりそうです。

 ちなみに怪談の綴りが「Kaidan」ではなく、「Kwaidan」と「w」が入っているのは史実に由来しています。トキのモデル・セツさんが話した出雲弁は「か」の音が「くゎ」と発音されるので、それを聞いたハーンさんがこのように書き取ったのです。

 1904年に完成したハーンさん(当時はすでに小泉八雲に改名)の代表作『怪談』も、英題は『Kwaidan』となっており、1965年に『怪談』がオムニバス形式で映画化された際も同様の表記となりました。

 60話放送後には、SNSで「部屋の貼り紙に『Kwaidan』って書いてる…!さりげなく後の著書への伏線貼ってるな」「ボードに『Kwaidan』のメモ、ラストピース埋まってる…」「こうして kwaidan がラストピースになっていくのか…」といった反響があいついでいます。

 いよいよヘブンが「Kwaidan」と出会ったものの、これから彼が日本に残ってトキと夫婦になり、13年後の『怪談』の発表に至るまでにどんな出来事があるのか、今後も目が離せません。第13週ではトキのかつての夫「山根銀二郎(演:寛一郎)」と、ヘブンが手紙を書いていた元同僚「イライザ・ベルズランド(演:シャーロット・ケイト・フォックス)」が松江にやってくるという怒涛の展開になるようですが、これからどうなるのでしょうか。

※高石あかりさんの「高」は正式には「はしごだか」

参考書籍:『八雲の妻 小泉セツの生涯』(潮出版社)

配信元: マグミクス

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