
毎月第3日曜、BS-TBSにて放送中の「Sound Inn S」(夜6:00-6:30)。12月21日(日)の放送は「村井邦彦1時間スペシャル」(夜6:00-7:00)と題し、さまざまなゲストとともに作曲家兼音楽プロデューサー・村井邦彦の足跡を振り返っていく。
■一斉を風靡した伝説の音楽番組がBS-TBSで復活
1974年4月から1981年3月までTBS系列で放送された「Sound Inn S」は、当時の歌謡曲のみならずジャズ、ソウル・ミュージック、アメリカン・ポップスなどを独自のアレンジで取り上げ、音楽性の高さから人気を博した伝説の音楽番組。
終了から34年後の2015年には、BS-TBSの音楽番組として復活。「時を超えた、ここでしか聴くことのできない上質なサウンド」のコンセプトの下、一流のヴォーカリスト、サウンドメーカー(アレンジャー)・ミュージシャンが一堂に会し、毎回世代やジャンルを超えて心に響く音楽を届けている。
また、ここでしか聴けないサウンドを生み出すリハーサルの様子がドキュメンタリーとして描かれるのも、同番組の魅力。繊細な作業の積み重ねによって生み出される演奏と歌唱で、音楽そのものをより際立たせていく。出演・ナレーションは恒松祐里が務める。
■時代を彩った名曲たちをここだけのアレンジで披露
誰もが知る名曲「翼をください」などを手がけた作曲家としての一面、さらに「アルファミュージック」の創業者として、赤い鳥、荒井由実、YMOなど名だたるアーティストを世に送り出してきた実業家としての一面を併せ持つ村井邦彦。今回は、そんな村井の半生にトークと音楽で迫る。
スタジオ収録では、村井作品へのトリビュートとして豪華アーティストによるライブが展開。島田歌穂が伸びやかに歌い上げる「翼をください/赤い鳥」(アレンジ:大嵜慶子)に始まり、上白石萌音が透明感あふれる歌声で届ける「ひこうき雲/荒井由実」(アレンジ:本間昭光)、斎藤宏介が新たな魅力を引き出す「美しすぎて/GARO」(アレンジ:笹路正徳)と、名曲が次々と披露されていく。
さらに、村井のルーツ・ミュージックでもある「Let’s Dance」のセッションでは、96歳となったレジェンド・北村英治がクラリネットで参加。村井と北村が慶應義塾大学時代に所属していたサークル「慶應義塾大学ライト・ミュージック・ソサィエティ」の現役メンバーも加わり、村井自身が指揮を執ることで、サークルの先輩・後輩が一堂に会する番組初の貴重なコラボレーションが実現した。
そして、村井の盟友である作詞家・山上路夫が新たに詞を手がけた新曲「ふるさとを愛する」(アレンジ:ホルヘ・カランドレリ)を、元・赤い鳥のメンバーによる紙ふうせんが温かく歌い上げる。
番組の締めくくりには、札幌オリンピックのテーマ曲「虹と雪のバラード」と「翼をください」のメドレー(アレンジ:クリスチャン・ジェイコブ、斎藤ネコ)を、島田歌穂が東京混声合唱団、杉並児童合唱団、セイコー合唱団とともに歌唱。世代を超えた歌声が重なり合い、スタジオは感動的な大合唱に包まれる。
トークでは、名曲誕生の裏側やYMO誕生秘話などが飛び出した本人インタビューと、滅多に見ることのできない貴重映像を交えながら、近年世界的ブームとなった“シティポップ”の礎を築いた村井の歩みをたどる。日本の音楽シーンを支えてきた“メロディーの記憶”に触れ、あらためて音楽の力を感じられる特別な時間となりそうだ。
■上白石萌音 コメント
村井邦彦さんに見守っていただきながら、贅沢な編成で大好きな曲を歌わせていただきました。とても緊張しましたが、本間昭光さんにアドバイスをいただきながら、気持ちよく歌えたと思います。改めてこの曲の持つ繊細で伸びやかな魅力に感じ入りました。
■紙ふうせん コメント
1970年の作曲家 村井邦彦さんとの出会いから、55年目に村井邦彦さん、山上路夫さんコンビの新曲を歌えることに、喜びを感じ、豊かなサウンドに包まれて歌いました。音楽への情熱、音楽を信じる感性、音楽を楽しむ心を持った村井さんのフットワークは、今も少年のように軽やかで素敵です。
■北村英治 コメント
慶應義塾大学ライト・ミュージック・ソサィエティでクラリネットを学んだ私ですから、ライトとの共演は里帰りのような時間です。青春が一気に戻ります。
ライト出身の村井邦彦さんや現役の皆さんと共演できるチャンスを下さった「Sound Inn S」に感謝し、大いに演奏を楽しみました。この「幸せな気持ち」が電波に乗って伝わりますように。
■斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN) コメント
2回目の出演となりますが、今回も音楽を奏でる興奮に全身を包まれながら歌うことができました。村井邦彦さんの楽曲の素晴らしさをお伝えする一助になれれば幸いです。
■島田歌穂 コメント
2年ぶりに出演させていただき、とても嬉しいです。今回は、尊敬する村井邦彦さんのロマンティックで壮大な音楽の世界に、感動で胸が一杯になりながら歌わせていただきました。
服部CEOとご一緒に歌わせていただけた事も、とても光栄でした。「Sound Inn S」さんならではの特別なコラボレーション。また一つ、幸せな一期一会を本当にありがとうございました!
■村井邦彦 コメント
「Sound Inn S」は僕にとってとても懐かしい番組です。番組を作ってきた友人たち、編曲の服部克久さん、前田憲男さん、プロデューサーの渡辺正文さんたちは、日本の音楽文化の向上と国際化に大きな貢献をし、日本のポピュラー音楽のクオリティを国際水準に引き上げた人々です。そんな番組を提供し続けてきたセイコーにも感謝しています。
現在、制作を務める服部英司さんは克久さんの甥であるということも伝統の継承を感じさせます。番組に参加できてとても嬉しいです。

