12月19日、メルセデスF1が2026年シーズンに向けて、新型パワーユニット(PU)のエンジン音を初公開した。
2026年には、F1に新たなレギュレーションが導入される。その中でも最大の変更点のひとつがPUだ。1.6リッターのV6エンジン+ハイブリッドという点は変わらないものの、内燃エンジンと電力の出力配分が1対1となるのだ(これまでは8:2程度だった)。
この新世代のPU開発が各メーカーで粛々と進められており、新シーズンの開幕が近づいてくる中、既にホンダが新PUのエンジン音を公開していたが、メルセデスもそれに続いて新PUのサウンドを明らかにした。
「新しい時代、新しいサウンド」と添えられたエンジン音の動画にはSNSでも多くの反応が寄せられた。
その中には「メルセデスファンではない自分たちに慈悲をくれ。ほどほどにして、2014年の再来は避けてくれ」といった声もあった。現行のハイブリッドエンジンが導入された2014年からしばらく、メルセデスが圧倒的な強さを見せていたことがトラウマになっている人もいるようだ。
なおメルセデスは、マクラーレン、ウイリアムズ、アルピーヌの3チームにパワーユニットを供給する予定だ。レギュレーション変更により勢力図は一度リセットされるが、スカイスポーツの戦略アナリストであるバーニー・コリンズは、メルセデスが3つのカスタマーチームを抱えている点を、トト・ウルフ率いるチームにとっての強みだと指摘した。
「チーム間の勢力図は変わると思う。なぜなら、エンジンを正しく作れたかどうかが明暗を分けるからだ」
コリンズは『Sky Sports F1 Show』の中でそう説明した。
「一般的な見方としては、メルセデス製エンジンを使うチームが上位に来るだろうと考えられている。しかし、それはまだ分からない。彼らを直接比較したわけではないからだ」
「ただし、少なくともメルセデスには供給先が3チームある。その分、ホンダのように1チームにしか供給していないメーカーよりも、はるかに早く多くのデータと知見を得ることができるだろう」

