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ハイパーカークラスへのステップアップは簡単? GTベテランのジュンカデラ「慣れるのに1日あれば十分だ」

ハイパーカークラスへのステップアップは簡単? GTベテランのジュンカデラ「慣れるのに1日あれば十分だ」

ジェネシスと契約し、WEC(世界耐久選手権)ハイパーカークラスに挑むダニエル・ジュンカデラは、自分のようなプロのGTドライバーが世界耐久選手権のハイパーカーでスピードを出すには1日しかかからないと主張し、乗り換えの難しさを軽視している。

 ヒョンデの高級ブランドであるジェネシスは、LMDh車両『GMR-001』でWECに参戦。ジュンカデラはマシュー・ジャミネットとポール・ルー・シャタンとマシンをシェアすることになる。

 ジュンカデラは、2012年のヨーロッパF3選手権でのタイトル獲得後、シングルシーターから引退して以来、スポーツカーとオープンカーの両方で幅広い実績を積み重ねてきた。GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ耐久カップでのタイトル獲得、スパ24時間レースでの総合優勝、そしてIMSAスポーツカー選手権とWECでのクラス優勝など、現代のGTレース界で最も優れたドライバーのひとりだ。

 しかしプロトタイプカーでの経験は非常に限られており、2026年の挑戦を見越して今年、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズでLMP2クラスを戦った程度だ。

 だがGMR-001で数回の冬季テストを行なった後、ジュンカデラは自身のGTのバックグラウンドは問題ではないと考えており、LMHやLMDhマシンへの適応は多くの人が考えるほど難しくないと主張している。

「準備は万端だ。大型GTカーだから、ペースを発揮するのに1日あれば十分だ」と彼はMotorsport.comに語った。

「一部のメーカー、人々、経営陣は、おそらくプロトタイプの経験が必要だと考えているだろう。それが僕が過去数年間、その機会を得られなかったと感じていた理由だ。しかし、(プロトタイプの経験が必要だというのは)真実ではない」

「これは大型のGTマシンで、パワーのあるGTだ。低速コーナーではGTと同等のスピードがある。もちろんダウンフォースはあるけど、LMP2のようなものじゃない。LMP2はハイパーカーに比べてダウンフォースがはるかに大きいので、スピードを出せるんだ」

 ハイパーカークラスの車両は、LMP1時代とは全く異なる哲学に基づいて設計されており、その変化はラップタイムに反映されている。

 LMP2車両がまだWECに参加可能だった頃、ハイパーカークラスとLMP2クラス間のギャップを維持するために、LMP2車両の速度が意図的に下げられていたほどだ。

 また今でもハイパーカーのドライバーは、特に狭いセクションでは、LMGT3クラスのトラフィックを抜けるのが難しいと感じることが多い。

 これにより、以前の時代に比べて見ごたえは薄れたものの、速度差が小さくなったことでドライバーがハイパーカーにステップアップしやすくなった。特にポルシェとフェラーリは、GTクラス出身のドライバーをハイパーカーで多く起用することで成功を収めている。

 過去2シーズン、TFスポーツ・コルベットでLMGT3に参戦してきたジュンカデラは、2026年に向けて準備を強化する中で、ハイパーカーへの転向を楽しんでいると語った。

「(テストは)非常に順調だった。ハイパーカーでレースをするというこの機会を長い間楽しみにしていたので、夢のようだった」

「システムや運転性の面ではまだ多くの開発が行なわれているが、このクルマを運転して、毎周とにかく素晴らしい気分だった」

「もちろん、開発の一環として、多くのステップを踏む必要があるが、僕は自分が走っているラップのすべてが気に入っているので素晴らしい」

 ジェネシスは、クラスの発足から5シーズン、そしてLMDh車両がWECでレースに参加できるようになってから3年後の2026年に、比較的遅れてハイパーカークラスに加わることになる。

 韓国のブランドが初のスポーツカープログラムに多大なリソースを投入している一方で、ジュンカデラは2026年シーズンに対する期待を控えめに述べた。

「ヒョンデとジェネシスにとって、今一番のプログラムはWECにおけるハイパーカーであることは明らかだ。これは本当に素晴らしいことだ。まだ始まったばかりだから」

「まだ雇用しなければならない人がたくさんいるし、毎週新しい人が来て、テストのたびに新しいことを学んでいる。だから、最初からその一部になれるのはとてもうれしい」

「(チャンスを)慎重に見極める必要がある。ほとんどのブランドを見れば、最初の1年は必ず困難が伴うだろう」

「いずれにせよ、僕たちはすぐに成果を目標に据えているわけではない。これは長期的なプロジェクトだ。1年で終わるプロジェクトではないと考えている。だから、長期的な視点で、一歩一歩進んでいく必要がある」

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