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旧石器時代で青色顔料を使っていた証拠を発見!(彩恵りり)

旧石器時代で青色顔料を使っていた証拠を発見!(彩恵りり)

青色顔料を何に使ってた?

【▲図4: 黄色い四角が遺跡の場所。青い丸が藍銅鉱の産地。藍銅鉱の産地よりはるかに遠くの産地から出る黄土や火打石が遺跡から見つかっている以上、藍銅鉱の入手のしにくさが使われなかった理由だとは考えにくいよ。 (Credit: Izzy Wisher, et al.) 】

藍銅鉱に含まれる微量元素の分析から、藍銅鉱は遺跡のすぐ近く、ライン川やマイン川の流域から採集されたと考えられるのよね。実際、これらの地域には藍銅鉱が取れる場所がいくつかあるよ。しかもこの遺跡では、藍銅鉱よりはるかに遠い場所で産出した黄土や火打石が見つかっているのよね。はるかに近い地元産の青色顔料が入手可能な状況で、今回は実際に使っていた痕跡が見つかったとなれば、単に入手難易度の高さが青色顔料の使用を避けていた理由にはならないということになるね。

しかし、洞窟壁画や像のような芸術品に、青色顔料の痕跡が見つかってないのもまた事実。この矛盾をどう説明するんじゃいってことになるよね。研究チームは、旧石器時代の人々の青色顔料の使い方が、遺物として残りにくいものだったんじゃないかと考えているよ。例えば顔や身体にペイントしたり、布地を染めるのに使っていれば、現代ではその痕跡が残らないからね。

いずれにしてもこの発見は、「旧石器時代の芸術に青色は使われていない」という長年のイメージを覆す発見だと思うのよね。今後の研究で更なる証拠が見つかれば、旧石器時代の芸術に関するイメージが一新されるかもしれないから、とても注目される発見だと思うのよ!

(文/彩恵りり・サムネイル絵/島宮七月)

参考文献

● Izzy Wisher, et al. “The earliest evidence of blue pigment use in Europe”. Antiquity, 2025; 99 (408) 1464-1479. DOI: 10.15184/aqy.2025.10184
● Felix Riede & Izzy Wisher. (Sep 29, 2025) “Forskere fra Aarhus finder Europas ældste blå pigment i Tyskland”. Aarhus Universitet.

配信元: ガジェット通信

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