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【まさかの逆転劇】普通の大学生がサーカスを退団して挑んだ夢…不合格の1カ月後に起きた奇跡 / 木下サーカスの思い出:第15回

【まさかの逆転劇】普通の大学生がサーカスを退団して挑んだ夢…不合格の1カ月後に起きた奇跡 / 木下サーカスの思い出:第15回

・入団テスト

2007年11月末、私は茨城県にあるゴールデンゴールズの本拠地にいた。広々としたグラウンドに集まっていたのは、全国から集まった野球戦士たち。強豪校のユニホームを着用した明らかに野球戦闘力の高い選手もチラホラいるようだ。

もらったゼッケンは77番、縁起が良い。入団テストはまず50m走、遠投、守備(ノック)、バッティングが行われた。50m走と遠投はトレーニングの成果を発揮できたが……

問題はその後、守備とバッティングである。自分のポジション(外野)でノックを受けるのも、人が投げたボールを打つのも高校以来。完全に一発勝負!

バッティングは5球か7球か覚えていないが、そのうち1球だけ嘘みたいに完璧にジャストミート。打球が鋭く伸びていく……こ、これがサーカス打法じゃァァアアアアア!

その瞬間を試験官をしていた元ジャイアンツの福井選手がたまたま見ていて「おっ、いいねぇ〜バッター!」と褒めてくれた……オッシャァァアアア! たった1球で約1年半のトレーニングが報われた。

・最終選考へ

まぐれの一発のおかげで、私は多くの受験者の中から最終選考7名に残った。最終試験は試合形式。ピッチャー志望の受験生とのガチンコ勝負である。

気合いは十分、体力も十分……しかし! 技術がまったく足りず。力みすぎて良い結果は出なかった。

テスト終了後、最終合格者3名の番号が読み上げられたが……77番は呼ばれなかった。残念ながら努力は報われず。奇跡は起きなかった。

──そのまま車を飛ばして木下サーカス埼玉公演の会場に向かった。夢に挑戦した者を心から受け入れてくれる仲間たちが待ってくれているからだ。

団員のみんなは本気で悔しがってくれた。そしてサーカスという “夢の世界” で育ててもらったことへの感謝が胸いっぱいに広がり、泣けた。

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