レッドブル・レーシングは、2025年をもってそのパートナーシップを解消することになるホンダへの感謝を込めた動画を公開した。
ホンダとレッドブルとの関係は2018年から8年にも及んだ。最初は姉妹チームであるトロロッソ(現レーシングブルズ)へのパワーユニット(PU)供給から始まり、翌2019年にはレッドブルにも供給開始。ホンダとしては2021年末でF1から撤退となったが、以降は開発凍結されたPUをHRC(ホンダ・レーシング)を通じて供給するという形をとり、両者の関係は続いた。
そして2026年、両者は新たな道を歩むことになる。ホンダはアストンマーティンと組み、独占サプライヤーとしてワークスPUを製造することになる。一方のレッドブルはフォードの協力を得ながら、自社部門のレッドブル・パワートレインズ(RBPT)が開発・製造するPUを使っていくことになる。
レッドブルは両者の歩みの締めくくりとなるこのタイミングで、過去8年間のハイライトを映像にまとめた。
レッドブルとレーシングブルズはこの8年間で、ホンダと共にF1通算72勝、表彰台141回を記録。そしてマックス・フェルスタッペンの手によって、2021年からドライバーズタイトルを4連覇した。
動画で取り上げられているのは、その中でも特に象徴的な瞬間。2019年オーストリアGPでレッドブル・ホンダが初優勝を遂げ、フェルスタッペンが表彰台でレーシングスーツのホンダロゴを指差したシーンは語り草となっている。HRCの渡辺康治社長も、このことが「私たちの誇り。一番の思い出」であると動画の中で語っている。
そして今季途中からレッドブルのチーム代表となったローレン・メキーズは、次のように宣言し動画を締め括った。
「我々はこれからも、ホンダスピリットを常に胸に刻んでいく」
そしてレッドブルとホンダと共にF1の記録を次々破ってきたフェルスタッペンは、今年4月に東京でデモランを行なった際、ホンダとは「ひとまずのお別れ」だと表現して、こう語っていた。
「本当に、とても楽しい時間だった」
「もちろん、ホンダと組む前から僕たちは成功を収めていた。でも4つのチャンピオンシップを一緒に勝ちとるほどの高みに到達するとは、想像もしていなかった」
「今週末はこれまでF1で共に成し遂げてきたことを思い出すことを大切にしたい。もちろん、将来どうなるかは誰にもわからないからね」
「これは“ひとまずのお別れ”だ。でも僕はまだ若いし、将来何が起こるかは分からない」

