関係者によれば、ある取引では1億円を借りれば利息だけで毎月1000万円以上という常軌を逸した条件。表向きの新規事業展開は、裏で得た不正な資金を隠すための「カモフラージュ」に過ぎなかった。
年利120%!「闇金スキーム」と「偽装」契約書
長年にわたり印刷業を牽引してきたB社が、突如として飲食店経営に乗り出し業界内でも注目を集めた。しかし今、その急成長の裏側で、違法な貸付が行われていた疑惑が浮上している。
「B社は一部の相手に対し、毎月数千万円単位の利息を要求するような条件で資金を貸し付けていた。まさに闇金そのものですよ」(関係者)――本誌の取材で、衝撃的な証言が飛び出した。
たとえば1億円を借りれば利息だけで月1000万円以上。これは年利に換算すれば120%にも達する、まさに闇金顔負けの回収スキームだ(利息制限法の法定金利は年15~20%)。
通常の商取引では考えられない水準の資金回収が行われていたとの情報もある。貸付に用いられた契約書は一見合法的な取引にみえる構成。だが、そこには貸金業としての登録番号や許可表記が確認できない。
B社の公式ホームページ上にも、貸金業に関する認可や登録情報は一切記載されていない。建設業など複数の許可を持つことを掲げながら、金融行為に関しては法的根拠が不明瞭なまま行われていたのだ。
この点について、金融の専門家はこう断言する。「貸金業の登録なしで反復継続的な貸付を行っていれば貸金業法違反に問われる」と。
地銀との「蜜月」に波紋! 会長Z氏のインサイダー疑惑と「黒いカネ」の出口
さらに、この疑惑は金融機関との関係にも波紋を広げそうだ。
B社は主力取引銀行として地元の地銀Yと関係を持っているとされる。銀行法上、金融機関は原則として違法貸付を行う企業への融資を避けなければならない。
もし地銀Yがこの実態を知らずに融資を続けていたとすれば、B社に“健全企業”として巧妙に装われていた可能性は否定できない。
印刷業界でも波紋は広がっている。B社は業界内の複数の組合や協会に加盟し、業界団体にも名を連ねる。加盟事実そのものは公表されているが、もし今後この貸付疑惑が事実として確認されれば、業界全体にも少なからず影響を及ぼすのは確実だ。
そして、V社の会長・Z氏には、別のファンド会社をめぐるインサイダー取引への関与疑惑も浮上している。貸付疑惑とこの資金ルートがどこまで関係しているのか、全容はまだ見えない。
表では白い紙を扱う印刷会社として業界を支えながら、裏では黒インクのようにじわじわと金が滲んでいた。この「会社ぐるみの犯罪」の全貌は、次回で深い闇の事実が露わになるであろう。
文/AKIRA
ブログ
X(@a_socialwriter)
「週刊実話」1月1日号より
KIRA
社会問題・調査報道系ジャーナリスト。社会問題および調査報道を主領域として活動。詐欺や不正を決して看過せず、実態を追い、事実を明らかにするための独自調査を継続的に行っている。ブログでは今回の記事の詳細や関連資料のほか、過去の調査記録や継続取材の記事も掲載している。
