来夏は、バルセロナが新戦力FWを獲得するタイミングと、かねてから位置づけられている。なぜならロベルト・レバンドフスキの契約が満了するタイミングだからだ。2022年夏にバイエルンから加入して以来、得点源として活躍してきたストライカーも来年8月で38歳になる。卓越した得点力は健在とはいえ、最近は試合から消える時間帯も少なくなく、怪我の頻度も増えている。
しかしここにきて、スペイン紙『SPORT』がジョアン・ラポルタ会長とレバンドフスキの代理人、ピニ・ザハヴィ氏の間で、将来について話し合うための会談が行なわれたと報じるなど、現地ではもう1年契約を延長して残留する可能性も取り沙汰されている。
その背景には、後釜の獲得に苦戦が避けられないという経済的な事情が、まずある。ラポルタ会長は、「資金調達方法は見つけられる。チームを強化するために特定の選手を獲得すべきだと考えるなら、それは可能だ」と発言しているが、いまだにラ・リーガの1:1ルール(1ユーロ獲得したら、1ユーロ分を新しい選手の補強や登録のために使える)に戻れるかどうかは定かではなく、さらにFW市場の移籍金の高騰化が拍車をかけている。獲得候補に浮上しているフリアン・アルバレス(アトレティコ)やハリー・ケイン(バイエルン)は、スペイン紙『Mundo Deportivo』によると、 それぞれ1億4000万ユーロと6500万ユーロの値札が付いている。過去に何度か噂に上がったハーランド(マンチェスター・シティ)などは、夢のまた夢というのが現状だ。
開幕からゴールを量産しているフェラン・トーレスの活躍も、新戦力FWの補強見送り案を後押しする要因のひとつだ。『Mundo Deportivo』によると「バルサの9番になれる」とハッパをかけたというハンジ・フリック監督の期待に見事に応えている。フェランはデビュー以来、サイドを主戦場とし、ストライカーとしては評価されてこなかったが、大物フリージャーナリストのサンティアゴ・セグロラ氏が、「長年ウイングとしてのプレーを余儀なくされてきたが、生来的にはFWだ」と語るように、FWとしてのイメージが定着しつつある。
レバンドフスキと出場時間を分け合いながら、ラ・リーガ17節を終えた時点で11得点を記録しているフェラン。前出の地元カタルーニャの二大スポーツ紙は、PKによる得点が0である点に着目し、ピチーチ(得点王)ランキングでトップに立っているエムバペ(全18得点のうちPKによる得点は5)との開きはわずかであると強調している。機動力やプレッシングの強度など得点面以外での貢献も高く、前線の柱に据えると打ち出せば、レバンドフスキをバックアッパーとして残留させ、市場に売り出す必要性はなくなる。
今夏にも獲得を試みた22歳のカール・エタ・エヨング(レバンテ)のようなより安価な若手を加えて、フェランとの2人体制を築くのも可能だ。『Mundo Deportivo』紙によると、エタ・エヨングの契約解除金は、ラ・リーガのクラブに対しては3000万ユーロ(プレミアのクラブに対しては4000万ユーロ)だ。カメルーン代表で指導するマルク・ブライス監督は、エヨングについて、「バルサでプレーするポテンシャルがある」と評価している。
もっとも、バルサは2年前、若手FWとして、ヴィトール・ロッキ(現パルメイラス)をブラジルから獲得したものの、戦力化できず、加入半年後に手放すという失態を犯している。そのため、人選には慎重になるだろう。2026年の夏は、移籍市場の動向や財政の改善具合、レバンドフスキとフェランのパフォーマンスを秤にかけながら、決断を下す展開になりそうだ。
文●下村正幸
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