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『ばけばけ』たった4年で「ヘブンの倍」の月200円稼ぐようになった銀二郎 モデル人物は何の事業で成功したのか

『ばけばけ』たった4年で「ヘブンの倍」の月200円稼ぐようになった銀二郎 モデル人物は何の事業で成功したのか


銀二郎役の寛一郎さん(時事通信フォト、2024年11月26日)

【画像】え…っ! 「すごい」「頑張ったなあ」 コチラが『ばけばけ』銀二郎のモデルが成功を収めた「業種」です

実はヘブンも今後月収上がる?

 2025年後期のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』は『知られぬ日本の面影』『怪談』などの名作文学を残した小泉八雲(パトリック・ラフカディオ・ハーン)と、彼を支え、「再話文学」の元ネタとなるさまざまな怪談を語った、妻・小泉セツがモデルの物語です。

 第13週では4年前に松野家を出奔した「銀二郎(演:寛一郎)」が、主人公「松野トキ(演:高石あかり)」とやり直すために松江に戻ってきました。立派なスーツに身を包んだ彼は、東京で何らかの会社を興し、月200円も稼いでいるそうです。会社としての月商なのか、個人の月収なのかは不明ですが、すごい額なのは間違いありません。

 トキを女中として雇っている「レフカダ・ヘブン(演:トミー・バストウ)」の月給の2倍の額に、「司之介(演:岡部たかし)」たちや、トキの親友「野津サワ(演:円井わん)」もかなり驚いていました。単純換算はできませんが、仮に月給4円の非正規教員であるサワが現代では月収18万だとすると、銀二郎は月900万も稼いでいることになります。いったい銀二郎は、どのようなビジネスでそこまで成功しているのでしょうか。

 銀二郎のモデルである、小泉セツさんの最初の夫・前田為二さんは、1887年に婿入りしていたセツさんの養家・稲垣家を出奔し、大阪に行きました。セツさんは為二さんを追いかけて大阪まで行くも、彼に冷たくあしらわれ、別れることになったそうです。

『ばけばけ』で描かれた通り、すぐに籍は抜かなかったようで、セツさんと為二さんの正式な離婚が成立したのは1890年1月のことでした。為二さんが稲垣家の養子になっていたため、セツさんは彼と一緒に稲垣家の籍から外れ、生家の小泉家に復籍しています。

 その後、為二さんがどうなったのかは長らく分かっていなかったそうですが、近年新事実が発覚したそうです。山陰ケーブルビジョン株式会社の公式YouTubeチャンネルで見られる『THE 偉人 HISTORY 「小泉家の足跡」』という動画では、小泉八雲記念館の館長である小泉凡さん(セツさんとハーンさんのひ孫)が、ある手紙から分かった情報を語っていました。

 セツさんの遠い親戚である高木苓太郎さんという人物は、後年に為二さんと偶然会ったそうで、苓太郎さんからセツさんへ宛てた手紙によると、彼は岡山で運送会社を経営し、新しい家族も作って幸せに暮らしていたそうです。為二さんは大阪で経営を学び、地元の鳥取に近い岡山で社長になったのかもしれません。

 銀二郎は為二さんと違って東京に行って人力車の車夫になっていたので、違う商売をしているのかもしれませんが、とにかく4年で月200円稼ぐほど成功しているのはすごいことです。

 トキと別れる大きな要因となった経済的問題を解決した銀二郎ですが、これからトキが彼ではなくヘブンと結婚することは確定しています。何が決め手になるのか、今後に注目です。

 ちなみに、ヘブンのモデルであるラフカディオ・ハーンさんは、1891年11月に熊本の第五高等中学校に英語教師として赴任し、松江中学時代の倍の200円の月給をもらえるようになりました。

※高石あかりさんの「高」は正式には「はしごだか」

参考書籍:『八雲の妻 小泉セツの生涯』(潮出版社)、『小泉八雲とその妻セツ 古き良き「日本の面影」を世界に届けた夫婦の物語』(KADOKAWA)

配信元: マグミクス

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