これまで『パイレーツ・オブ・カリビアン』や『ラスト・サムライ』など、様々な映画音楽を手掛けてきた作曲家のハンス・ジマーは、2025年に公開された映画「F1/エフワン」の楽曲も手掛けた。
映画「F1/エフワン」の曲は2026年ゴールデングローブ賞の映画音楽賞にノミネートされ、さらにはアカデミー賞の音楽賞最終候補にも名を連ねている。
ジマーによれば、楽曲を作曲するにあたっては、エクゼクティブ・プロデューサーのルイス・ハミルトンの意見が実に重要だったという。
「レース映画の醍醐味はサウンドにあり、この映画では驚異的なサウンドをお届けする。モダンでエモーショナルな音楽と共に。観客はまるで、マシンの中にいるような感覚を味わうことになるだろう」
本作のプロデューサーを手がけたジェリー・ブラッカイマーは、Appleが公開した動画の中でそう語った。
「ハンス・ジマーを、この作品に迎え入れるのは当然のことだった。彼は間違いなく、最高の作曲家のひとりだ」
「マシンの音は、人によってはあたかも音楽のようなモノだ。ハンスはそれを、本当の音楽で表現した。音楽とマシンの轟音が混ざり合い、同時に聞こえてくる様を、彼は見事に捉えたんだ」
本作にはハミルトンがエグゼクティブ・プロデューサーとして関わり、ハリウッド映画”らしさ”を残しつつも、F1の世界をリアルに描写することに深く関与した。そしてそのハミルトンの意見が、ジマーが手がけた音楽に活かされたという。
「ルイスとは、実際にマシンに乗っている時はどんな感じか、長い時間をかけて話し合った。それが、オーケストラの音作りに大きな影響を与えたんだ」
そうジマーは語った。
「それは危険な音だ。しかし同時に、信じられないほどエレガントでもある」
「音楽は、観客の感情や体験に大きく影響を与える。物語が展開していくのと同じように、音楽も展開していく。広がり、温かみを増し、そして緊張感も増していくんだ」
ジマーは実際に撮影が行なわれたグランプリにも帯同。その経験も、作曲に活かされたようだ。シルバーストンで、ジマーはこう語った。
「我々はシルバーストンにいる。どうすれば、あの素晴らしいノイズ……つまりF1マシンが奏でる音を通り抜ける音楽を作り上げられるのか、それを模索したんだ」
「ここに皆さんがいたなら、我々が聞いている音が想像をはるかに超えていることに気付くだろう」
「私がやろうとしていることのひとつは、映画館でまるで本物のレースを体験するような、そんな音を実現することだ。なぜならレースは見るだけでなく、聞くものでもあるからだ」

