・女神降臨
声をかけてくれたのはドン・キホーテのスタッフさん。
彼女も最初は「凍らないじゃないか」とがっかりしたらしいが、試行錯誤の末にコツを掴んだという。
「もう一本買うのでやってもらっていいですか?」とお願いし、方法を見せてもらった。
キャップを少し開けてすぐ閉める。
ペットボトルをゆっくり上下逆さまにひっくり返す(1回で十分!)
そのまま数秒待つ。
たったこれだけ。すると……
うわぁぁ! 本当に凍っていく!
透明だった液体の中に、白いシャーベットがゆっくり広がっていく様子は、ちょっと感動的だ。
ただ、自販機の案内には「衝撃を与えたり、振ったりしないでください。」としっかり書いてある。
つまり公式推奨の方法ではないのか?
今回はご厚意で声をかけていただいたが、店舗スタッフさんに聞くのは控えていただきたいし、やりすぎると炭酸が暴れて大惨事になる可能性もあるので、そのあたりは自己責任でお願いしたい。
・氷点下は格別
実際に口にしてみると、その冷たさはまさに “氷点下” 。普通の三ツ矢サイダーよりも炭酸が細かく感じられ、シャリシャリとした食感が加わることで飲みごたえ抜群。
クールダウンするかと思いきや、助け舟を出してくれたスタッフさんのやさしさで逆に心はポカポカだった。
……けれど、正直ロケットニュースのライターとして「これだけではネタとしてちょっと薄いかも」という思いもあった。
そんな時ふとよみがえったのが、過去に訪れた三ツ矢サイダーの工場見学の記憶だ。
国民的炭酸飲料の舞台裏は、工場見学マニアとしても胸が熱くなる体験だった。
特に、自分の顔が泡になる「シュワシュワスクリーン」は、子どもも大人も爆笑必至の、三ツ矢サイダーならではのコンテンツ。
製造ラインを流れる三ツ矢サイダーは、まるで大行進しているみたいでテンションが上がったし、見学後に三ツ矢サイダーを最高の状態で味わえたのも思い出深い。
思い返してみると、「氷点下の三ツ矢サイダー」よりも「工場見学で飲む三ツ矢サイダー」の方が、個人的には好きだということに気づいた。
話を戻すが、「氷点下の三ツ矢サイダー」は、ただ冷たいだけじゃなく、「凍る瞬間を目撃するワクワク感」こそが最大の魅力だと思う。
そして、そんなワクワクはきっとドリンクだけに限らない。
知らない街を歩きながら「ここにあるかも?」と探し回る時間も、見つけた瞬間の高揚感も含めて、まるごと一つの体験。
もしあなたが偶然この自販機を見つけたら、ぜひ試してみてほしい。
スタッフさん、どうもありがとう!
参考リンク:氷点下の三ツ矢サイダー
執筆:夏野ふとん
Photo:RocketNews24.
