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【バイタルエリアの仕事人】vol.59 スベンド・ブローダーセン|親日家のドイツ人GKが語る“日本愛”。感銘を受けた文化や漫画…シュートが上手いと感じたJリーガーも明かす

【バイタルエリアの仕事人】vol.59 スベンド・ブローダーセン|親日家のドイツ人GKが語る“日本愛”。感銘を受けた文化や漫画…シュートが上手いと感じたJリーガーも明かす


 攻守の重要局面となる「バイタルエリア」で輝く選手たちのサッカー観に迫る連載インタビューシリーズ「バイタルエリアの仕事人」。第59回は、今冬にファジアーノ岡山から川崎フロンターレへ移籍が決まったGKスベンド・ブローダーセンだ。

 前編では、岡山のJ1昇格1年目となった今シーズンについてや、日本への移籍を決断した理由を語ってもらった。後編となる本稿ではまず、「バイタルエリア」に対する考え方を訊いた。

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 バイタルエリアにおいて、ゴールキーパーとして大事にしているのは、真ん中を閉めることです。外に追い出すことで、相手にとってはゴールへの角度が狭くなり、シュートを打つのがより難しくなると思います。あとは、ディフェンスラインを下げ過ぎないことです。
 
 ディフェンスラインが下がり、相手にボックス内への侵入を許すと、よりゴールに近い状態になってしまいます。ダイレクトでシュートを狙われる可能性もあるので、危険が高まってしまいます。できる限りボックスの外に追い出すことで、たとえシュートが飛んできたとしても、13、14メートルぐらい離れているので、より守りやすい状況を作れます。また、ラインを下げ過ぎないように設定できていれば、ボールホルダーに対してプレッシャーをかけやすいです。

 そのような守り方を意識していても、シュートが上手な選手はいます。僕がこれまで日本で対戦してきたなかで、すごいなと感じたのはヴィッセル神戸の宮代大聖選手です。すごくシュートに威力があって、良いコースを狙ってくる。

 あとは京都サンガF.C.のラファエル・エリアス選手も、宮代選手と同じでシュートが力強い。また彼は左利きなのでキーパーにとって少し厄介です。これはどのキーパーにも言えることですが、これまでのキャリアを通じて試合や練習のなかで、左足のシュートより右足のシュートを受けることのほうが圧倒的に多い。慣れという意味においても左足のシュートを止めるのは少し難しくなるので、エリアス選手のシュートを止めるのに苦戦した記憶があります。
 
 異国の地での生活は5年目を迎えた。そのなかで日本の文化に感銘を受けたエピソードがあるという。一方で少し理解しがたい考え方の違いも…。他にもお気に入りの場所や食べ物、漫画など、“日本愛”を熱弁してくれた。

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 日本人の優しさや親切さ、特に小さい子に対する接し方にはすごく感銘を受けています。例えばドイツであれば、自分の子供からつねに目が離せない、ずっと見ておかなければいけません。でも日本であれば、とても安全な国なので、例えば自分がちょっと目を離した間に、娘が数メートル先に1人で行ってしまっても、他の人が気にしてくれていたり、助けてくれる感じがあります。他には街で会った全然知らない人が、自分の娘を見ただけで『可愛いね』と言ってくれて、クッキーやお菓子をくれたりもします。そういった小さい子供への優しさや愛をとても感じています。
 
 一方、まだ少し理解できない文化もあります(笑)。日本はルールに厳しすぎると言いますか、もう少し余裕を持って欲しいと思う時があります。常識の範囲内であれば大丈夫だと思うことでも、絶対に規則に従わないといけない。もちろん全員が全員そんな考え方ではないと思いますし、今まで出会った日本人の中で、僕の考え方を理解してくれる人もいました。当然、シチュエーションによりますし、場合によっては絶対にルールを守らなければいけない時もあります。でもその判断を臨機応変にしてほしいと感じます。

 岡山で好きな場所は、岡山城と岡山後楽園の周辺。特に紅葉の時期はとても綺麗です。倉敷美観地区にもよく行きましたよ。好きな日本の食べ物は本当にたくさんあって、鰻やしらす、寿司や焼き鳥も最高です。1番は選べません(笑)

 昔から日本のカルチャーには興味を持っていたという話をしましたが、漫画が大好きで、初めて読んだのは『スラムダンク』です。僕の1番好きな漫画でもあります。それを読みながら日本語を勉強しましたし、好きじゃなかったら多分続けられなかったと思います。そしてもちろん、(日本人の)妻の助けもあり、日本語がちょっとずつ上達できています。
 
 最後に、GKとして大切にしている要素、今後の目標を語ってもらった。

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 ゴールキーパーは試合中、そこまでたくさんアクションがあるわけではないですが、つねに100パーセント集中した状態でいることをすごく大事にしています。良いタイミングで飛び出すか、ステイするとかという判断もそうですし、もちろん自分だけでは守れないので、ディフェンスの選手たちや、ボランチの選手も含め、コミュニケーションを取りながらプレーしています。
 
 自分のメインの仕事は、守備を機能させること。その上で、ボールが飛んできた時、ゴールを守らなければいけない時に、完璧な準備ができているというのが1番重要だと考えています。

 これからも安定したプレーを続けて、もっと自分のレベルを上げたいですし、つねに上を上に目ざしています。僕はもうすぐ29歳になります。ゴールキーパーとしては1番良い時期だと思っていますが、トップパフォーマンスで活躍できる時間はそんなに残されていません。だから自分のキャリアのなかで絶対にタイトルを獲りたいです。それはリーグ戦、カップ戦どちらでも構いません。それが僕の個人の目標であり、その実現に向けて努力を続けていきます。

※このシリーズ了

取材・構成●中川翼(サッカーダイジェストWeb編集部)

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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