2025年のF1で、メルセデスはコンストラクターズランキング2位となった。この結果にチーム代表のトト・ウルフは、ポジティブな部分があったことを認めつつも、悔しさも感じていると語った。
メルセデスは2025年、ジョージ・ラッセルがカナダGPとシンガポールGPで優勝。しかしそのシンガポールGPで、マクラーレンに早々と今季のコンストラクターズチャンピオン獲得を決めてしまったため、メルセデスの焦点はレッドブルやフェラーリとのランキング2位争いに移った。
結果メルセデスは、ライバルの2チームを退けてランキング2位を獲得。このことについてウルフ代表は、ポジティブな部分も感じてはいるものの、完全には満足できない複雑な心持ちであるという。
「少し複雑な気持ちだ」
そうウルフ代表は、チームが公開したシーズンを振り返る動画でそう語った。
「10年後、このシーズンを振り返ると、ランキング2位という成績を目にすることになる。でも現実は、目標を達成できなかったということだ」
「我々は勝ちたい……レースに勝ちたいんだ。そしてワールドチャンピオンを争って、できればそれも勝ち取りたい。でも、今季は結局勝てなかった。それが今の辛い気持ちだ」
ラッセルは結局319ポイントを獲得してドライバーズランキングでは4位。そのチームメイトはルーキーのアンドレア・キミ・アントネッリであった。アントネッリはシーズン序盤こそ苦労したものの、3回の表彰台を獲得して150ポイントのランキング7位。ルーキーとしては上々の成績を収めることとなり。チームのランキング2位獲得に貢献した。
なおメルセデスは、2014年から2021年にかけて、コンストラクターズチャンピオンを8年連続で獲得。この間、7度のドライバーズタイトルも獲得した。しかし2022年シーズンからレギュレーションが変わり、グラウンド・エフェクトカーが導入されると苦戦。レッドブルやマクラーレンのような成績を挙げることができなかった。
そして2026年、F1は再びレギュレーション大変革の年を迎える。シャシーもパワーユニットも、これまでとは別モノになるのだ。下馬評では、パワーユニットの面ではメルセデスが先行していると見る向きも大きいが、果たして?

