ニューヨーク・ニックスは現地時間12月16日(日本時間17日)、『エミレーツNBAカップ2025』の決勝戦でサンアントニオ・スパーズを124-113で下し、優勝を飾った。
開催3回目のカップ戦とはいえ、1973年のリーグ優勝以来、52年ぶりに名門にもたらされたタイトル。ただ、チームは同大会優勝を記念したバナーを本拠地に掲出しない意向だという。この判断について、フランチャイズOBであるステフォン・マーブリーは「賛成だ」と支持している。
NBAカップは、計8チームで争われる決勝トーナメントは一発勝負。ニックスは準々決勝でトロント・ラプターズ、準決勝でオーランド・マジックを破り、スパーズとの決勝に駒を進めた。
決勝ではOG・アヌノビーが前半だけで20得点を奪うなど最多の28得点、9リバウンド、大会MVPに選出されたジェイレン・ブランソンが25得点、8アシストをマークし、2023年のロサンゼルス・レイカーズ、24年のミルウォーキー・バックスに続いて3代目王者に輝いた。
しかし、ニックスはNBAカップ優勝バナーを本拠地マディソンスクエア・ガーデン(MSG)に掲出しないことを決断したと『ESPN』が報道。チームを率いるマイク・ブラウンHC(ヘッドコーチ)は当初バナー掲出を示唆していたものの、優勝直後に掲出中止の決定が下されたという。
2004~09年にニックスでプレーしたマーブリーは、出演した『SiriusXM NBA Radio』で球団オーナーであるジェームズ・ドーランの判断について見解を述べた。
「ミスターD(ドーラン)はそれ(バナー掲出)を望んでいなかったと思う。あれは気を散らせる。勝てたのは良いことだし、素晴らしいことだ。みんな間違いなくそれを認める。ただ同時に、MSGに何かを掲げるのは少し違う」
1946年のNBA創設とともに誕生したニックスは、リーグ優勝こそ2回(1970、73年)だけだが、90年代にはマイケル・ジョーダン擁するシカゴ・ブルズのライバルとして幾度となく激闘を繰り広げ、リーグ指折りの名門に位置づけられる。
また、本拠地MSGも“バスケットボールのメッカ”として広く知られるなど、ニューヨークという大都市ゆえに、ファンの期待やメディアの注目度も高い。
「MSGはまさに聖地だ」と語るマーブリーは、歴史ある場所だけに、そこに飾られる物は真に価値のある物であるべきだと語る。
「(MSGは)あらゆる物のための場所だ。ただのアリーナではない。様々な目的がある。人々は歌いに来る。踊りに来る。テニスをする者もいる。(バナーが)高く上がると、たくさんの人が見に来る。だから、今回の件はミスターDに賛成だ」
現在、20勝9敗でイースタン・カンファレンス2位につけるニックス。真の意味で評価を受けるためにも、目指すはリーグ優勝のみだ。
構成●ダンクシュート編集部
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