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読者「ウソでしょ!?」と驚愕 とんでもない“絵柄変化”に驚く漫画家3選

読者「ウソでしょ!?」と驚愕 とんでもない“絵柄変化”に驚く漫画家3選


画像は、藤異秀明先生の代表作のひとつ『ダンボール戦機』第4巻 著:藤異秀明、原作・監修:レベルファイブ(小学館)

【画像】「これを児童誌で?」「片腕が…」 こちらが“児童誌のベルセルク”といわれた『デビチル』の表紙です(4枚)

絵柄変わりすぎて…読者「作者が変わった?」

 漫画家の画風は、年月とともに自然と変化していくものです。単純な画力向上によるものもあれば、時代や媒体に合わせた試行錯誤の結果という場合もあるでしょう。なかには、驚くほど短いスパンで作画スタイルを変化させた漫画家たちもいました。

エピソード単位で絵柄が変わる「藤異秀明先生」

 まず、この手の話題で欠かせないのが、藤異秀明先生です。「コミックボンボン」(講談社)や「コロコロコミック」(小学館)を中心に、多数のホビー・ゲーム系タイアップを手がけてきた児童向けマンガの大家で、その最大の持ち味は、企画や読者層に合わせて自在に変化する画風の多彩さにあります。

 例えば藤異先生の代表作である『真・女神転生デビルチルドレン』では、児童誌にあるまじき凄惨な死や苛烈なバトルを、濃密な陰影と鋭い線で描き出しました。その作風はファンから「児童誌のベルセルク」と称されるほど、強烈なインパクトを放っています。

 一方、『バトルスピリッツ 少年突破バシン』や『ダンボール戦機』では打って変わって、軽快なコマ運びとかわいらしいデフォルメを前面に押し出した児童誌らしいポップな画風が印象的です。作品ごとに画風も切り替えるだけでなく、各話のテーマに応じてタッチそのものを変化させることもあり、「作者が変わったのでは?」と驚かれるほどの振れ幅を見せることもありました。

連載のなかで画力を伸ばした「岡本倫先生」

『エルフェンリート』や『極黒のブリュンヒルデ』の作者として知られる岡本倫先生も、絵柄が大きく変化した漫画家のひとりです。なかでも『エルフェンリート』は、連載期間を通して画力の変遷がはっきりと見て取れる作品として知られています。

 連載当初は決して技巧派とはいえない筆致で、岡本先生自身も後年、「よくこんな絵の漫画を……」と自虐気味に振り返っていたことがありました。しかし物語を描き進めるなかで、人体の描写やコマ構成、緊張と緩和の付け方が着実に洗練されていきます。その変化も含めて、「『エルフェンリート』は画力が向上していく過程も見どころ」と評価する読者の声も少なくありません。

 ちなみに岡本先生の画力は、『エルフェンリート』の連載終了後も向上し続けており、『ノノノノ』や『極黒のブリュンヒルデ』など、作品を重ねるごとに着実な進化が見て取れます。それこそ『エルフェンリート』と、現在連載中の『パラレルパラダイス』を並べてみると、その変化は一目瞭然で、同じ作者とは思えないほどの成長に驚かされるはずです。

時代とともに絵柄をアップデートしてきた「やぶうち優先生」

 画力の向上によって絵柄が変化した漫画家もいれば、時代に合わせて絵柄をアップデートさせてきた漫画家もいます。『水色時代』『ないしょのつぼみ』などの少女マンガで知られるやぶうち優先生は、どちらかといえば後者にあたる存在でしょう。

 2025年3月に自身のX(旧:Twitter)へ投稿した「やぶうち優42年進化録」は、その歩みを可視化したものとして大きな話題となりました。

 やぶうち優先生がデビューしたのは、1983年のことです。当時はまだ13歳(中学2年生)だったという事実にも驚かされますが、その頃から絵はすでに安定しており、シンプルな線ながらキャラクターの表情がよく動く作風でした。

 そこから作品を重ねるにつれて、目のサイズやハイライトの入れ方、髪の線の細さ、トーンの使い方といった「時代の記号」が、段階的に更新されていきます。特に目の描写は、2004年に瞳の大きさがピークに達し、その後はやや小ぶりに調整。ハイライトや髪の描写を繊細化することで、現代の読者にも自然に届く絵柄へと移行しています。ファンからは「時代に合わせたアップデートがすごい」といった称賛の声が続出しました。

配信元: マグミクス

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