
伝説の侍、坂田銀時……ではなく、やる気ゼロの高校教師・坂田銀八(CV:杉田智和)と、おなじみの「銀魂」キャラクターたちが生徒となって繰り広げるなんでもありな学園コメディ「3年Z組銀八先生」(毎週月曜24:00-24:30、テレ東系列ほか/ABEMA・dアニメストア・ディズニープラス・Hulu・Lemino・TVerほかで配信)。12月1日(月)に放送された第9講は、待ちに待った文化祭回! 映画撮影の主役を狙う山崎退(CV:太田哲治)の奮闘と、カオスな文化祭の模様、そして寺門通(CV:高橋美佳子)のライブまで盛りだくさんの内容が描かれた。(以下、ネタバレを含みます)
■ヒロインオーディション開催!山崎退、地味キャラ脱却なるか?
物語は、3年Z組が文化祭で上映する映画のヒロインオーディションから幕を開ける。監督の銀八、助監督の新八(CV:阪口大助)と山崎が見守る中、次々と生徒たちがエントリーするが、その内容はカオスそのもの。トップバッターの神楽(CV:釘宮理恵)は、新八を相手に告白シーンを演じるも、新八の鼻毛が出ているという理由で顔面を殴打。続くキャサリン(CV:杉本ゆう)は演技の途中で「財布出せよ」とカツアゲを始め、お妙(CV:ゆきのさつき)に至っては、相手役がいつの間にか近藤勲(CV:千葉進歩)に入れ替わっていたことに腹を立てて鉄拳制裁。極め付けは桂小太郎(CV:石田彰)で、エリザベスと共に漫才を披露しようとして即失格となるのだった。
冒頭からアクセル全開のボケ倒し。各キャラクターの持ち味が遺憾なく発揮されたオーディション風景は爆笑必至だ。結局、消去法でたま(CV:南央美)がヒロインに決定するのだが、ここでスポットライトが当たったのが山崎。彼はたまに密かな想いを寄せており、相手役を勝ち取って距離を縮めようと画策していたのだ。しかし、結果はあえなく落選。アニメ「銀魂」でも「地味キャラ」として扱われてきた山崎は、「アニメ銀八先生ならワンチャンあるかと思った」とメタ発言交じりに嘆く。この山崎の長いモノローグと漂う哀愁には、SNSでも「山崎が主人公ムーブしてるw」「結局地味からは逃れられない運命なのか…」と、愛あるツッコミと同情の声が殺到した。またここでは、寺門通の親衛隊長である新八が、普段とは全く違う荒々しい一面を見せるなどギャップを発揮。これにより、山崎が余計に自虐に走ってしまうという一幕も。

■文化祭はカオスのるつぼ!2万円のバナナジュースと非常ベルの怪
土方十四郎(CV:中井和哉)、沖田総悟(CV:鈴村健一)と合流し、風紀委員の一員として校内の見回りを始める山崎。しかし、Z組の教室は完全に「夜の店」と化していた。お妙がママを務めるその店は、銀座の高級クラブのような雰囲気で、ハタ校長(CV:坂口候一)たちも入り浸っている。客として訪れていた近藤は、お妙の勧めで2万円もする「バナナジュース」を注文させられるなど怪しさ満点。さらには女装した桂(ヅラ子)とエリザベスまでもが客に付くというカオスな様相を呈していた。SNSでも「高校の文化祭で2万円のジュース出すなw」「マダオ、焼きそば屋似合いすぎ」「ヅラ子のクオリティが無駄に高い」と、各所の小ネタに反応する声が多く見られた。
そんな中、男子トイレで「文化祭を中止しろ」という不穏な落書きが発見される。風紀委員として犯人探しに乗り出す土方たちに対し、銀八は「先生ってのは生徒を信じて見守るもんだ。安西先生しかり、オールマイトしかり、五条悟しかり」と、ジャンプ作品の偉大な教師たちの名を挙げて捜査を丸投げするのだった。犯人が次に狙うのは寺門通のライブだと目星をつけた土方は、待ち伏せ役に山崎を抜擢。こうして山崎は、なぜか廊下の非常ベルに変装して張り込みをすることになる。壁に同化して気配を消す山崎の姿は、まさに地味キャラの真骨頂。「山崎、非常ベルのコスプレ似合いすぎw」「地味すぎて誰も気づかないの才能だろ」と、そのステルス性能の高さが話題となった。
■お通ちゃんライブで犯人確保!からの衝撃オチ
いよいよ始まったお通ちゃんのステージ。集まった満員のお客さんの前で、新曲「お前の恋愛偏差値25未満」が披露されるが、犯人が電源を落としたためにライブは中断。逃走を図った犯人が、勝利を確信して非常ベルに落書きをしようとした瞬間、非常ベルに擬態していた山崎が動き出し、見事に犯人を確保する。お手柄の山崎だったが、「自分は地味だから舐められる」と、尋問役を銀八に依頼。自分はカンペで指示を出すという奇妙な取り調べが始まる。
ここでの見どころは、銀八と山崎の連携プレー(?)による尋問シーンだ。黙秘を続ける犯人に対し、銀八は山崎のカンペ通りに動機を推測していく。山崎は「文化祭で彼女に振られたから」という、あまりに具体的すぎる動機を提示し、図星を突かれた犯人は素直に自白。「陰キャが踏み台にされている」という不満をぶちまける犯人に対して、銀八は「大事なのはキャラじゃねえ。てめーがどうありたいかってことだろ」と一喝。その言葉は、犯人だけでなく、山崎の心にも深く刺さるのだった。
銀八の言葉に背中を押された山崎は、キャラの殻を破るべく、意中のたまのもとへと走り出す。お通ちゃんの楽曲をバックに校内を疾走する姿は、まさに青春アニメの主人公そのものだ。ついにたまの元へとたどり着き、なけなしの勇気を振り絞って告白しようとする山崎の姿には、SNSでも「山崎、いけー!」「これは神回の予感!」と最高潮のテンションに。しかしその次の瞬間、山崎の頭部にエリザベスのドロップキックが炸裂。「カット!」という声と共に現れたのは、カチンコを持った桂だった。山崎の告白は映画用に撮影されており、さらに再演技を求められた山崎は「できるかぁ〜!」と心の底からツッコむのだった。
まさかの「映画オチ」に、山崎の淡い恋心も、視聴者の感動も一瞬で粉砕。さらにエンディングは、この映画のメイキング映像が流れるという凝った仕様で、最後まで視聴者を楽しませてくれた。結局、主人公にはなり損ねた山崎だったが、特に終盤は新八並みにキレキレなツッコミが炸裂していて、存在感を見せつけたエピソードとなった。SNSでも「地味キャラの意地見せたな! 今回のザキは間違いなく輝いてた」「散々な扱いだけど、それでも走り出す山崎が大好きだ」「結局オチ担当なのが山崎らしくて安心したw」など、称賛の声が多く寄せられていた。さて次回第10講「なんでもかんでも短くすりゃいいってもんでもない」は12月8日に放送済み。次回のレビューもお楽しみに!
◆文/岡本大介


