(matimix/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)柏レイソル、ジェフユナイテッド千葉などでプレーし元サッカー日本代表でもある近藤直也氏が25日、自身のXを更新。サッカー界で過去受けたパワハラに言及し、「必ず向き合わなければいけないテーマ」と問題提起した。
■「挨拶をしても無視される」「挨拶をしても無視される、練習で一切の指示も声もかけられず、まるで『存在しない人間』のように扱われた経験がある」と、現役時代に指導者から受けた行為を回顧する近藤氏。
「すべてパワハラだと言い切るつもりはない」「厳しさがなければ到達できないレベルがあるのも事実」と一定の理解を示した上で、それらの行為から「心を壊してしまった選手を、自分は実際に何人も見てきた」と語った。
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■厳しい扱いに「夢を諦める」子供たち近藤氏は中学、高校でも同様の指導者によるパワハラ行為が多く残っていると指摘し、「精神的に追い込まれてしまう子、サッカーを続けること自体を諦めてしまう子がいるという話も、決して珍しいものではない」と言及。
「無視され続けること、存在を否定されるような扱いを受け続けることそれが『指導』で済まされる世界であっていいのか」「より慎重に考える必要があると思っている」と指摘した。
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■J1町田・黒田剛監督の問題が起因か近藤氏のこの発信は、今月23日、JリーグがFC町田ゼルビア・黒田剛監督をけん責処分を科したことが起因していると思われる。
黒田監督は、2023年頃から所属選手やコーチ、スタッフに暴言や不適切な発言を繰り返していたとされ、Jリーグ側がチーム関係者に聞き取り調査を続け事実を確認。その調査の際、黒田監督はチーム関係者に「事実を語ることを躊躇させるような発言」まで行っていたことが明らかになっている。
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■「絶望なんだけど」と反響「この問題は、誰かを断罪するための話ではなく、日本サッカーが次の時代に進むために、必ず向き合わなければいけないテーマだと思っています」と文章を締めている近藤氏。
ネットではこの投稿は広く拡散され、「心から強く同感します」「挨拶無し無視はさすがにどうかと…」「サッカーのみならず、野球でも相撲でも『プロ』を目指す時点で人権教育をしてほしい」「近藤選手レベルでこれがあるって絶望なんだけど」と、反響を呼んでいる。
筆者も過去所属したweb編集部で同様の体験をしたことがある。上長にある時から無視され、会話も自分だけされないという孤独な期間を過ごした。朝、間近で挨拶をして無視された経験は人生でその時だけだ。その後、件の上長は「再教育センター」送りになったと聞いたが、当時の経験は自分のプラスにはなっていない。
元プロ選手として、これは綺麗事ではなく実体験として書きます。
自分は現役時代、
挨拶をしても無視される、
練習で一切の指示も声もかけられず、
まるで「存在しない人間」のように扱われた経験がある。それをすべてパワハラだと言い切るつもりはない。
プロの世界は結果がすべてで、…— 近藤直也 (@do3_naoya) December 25, 2025
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■著者プロフィールキモカメコ佐藤(@peyangtaneda)。1982年東京都生まれ、sirabee編集部記者。
政治・経済系出版社、『1UP情報局』『ねとらぼ』編集部などを経て現職。ブレイキングダウンをはじめとする各格闘技団体やプロレス、プロ野球のほか、コスプレ、メイド、秋葉原文化も取材してきたオタク記者。
(文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤)