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首都直下、南海トラフ…年末年始に警戒すべき巨大地震「全国警戒」

首都直下、南海トラフ…年末年始に警戒すべき巨大地震「全国警戒」

画像はAIで生成したイメージ
年の瀬も押し迫った12月8日、M7.5の大地震に見舞われた青森県だが、その後1週間で、予想された巨大地震は起こらなかった。

しかし同12日に、八戸市東方沖を震源にM6.7、最大震度4の中規模地震に見舞われた。気象庁幹部は千島海溝、日本海溝周辺では巨大地震が起こる可能性が高いと注意喚起している。

完全に地震の活動期に突入した日本。国民は「次はどこが揺れるのか」と気を揉むが、地震はいつどこで起きても不思議ではない。本誌は、北海道東沖にある千島海溝で起きる巨大地震に注目した。

震源の領域には、十勝沖、根室沖、色丹沖があり、これまで大地震の震源になってきた。

サイエンスライターが、こう警鐘を鳴らす。

「このあたりは、千島海溝から太平洋プレートが沈み込み、陸と海のプレートの境目で徐々にひずみが溜まっていく。もう限界というところまでプレートがたわんで跳ね返る。南海トラフ地震と同じ理屈で動いてきた。国の地震調査委員会は、今後30年以内で起きる確率を7~40%と想定している。大津波をもたらす巨大地震の発生が切迫しているんです」

地震学者が次のように分析する。

「津波堆積物から判断すると、東日本大震災に匹敵する巨大地震は17世紀に発生している。400年に一度発生する超巨大地震は、そろそろ来ても不思議ではないと思う」

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千島海溝は“地震の巣窟”

一方、気象庁によると7月30日、ロシア・カムチャツカ半島東方沖の深さ35キロで巨大地震が発生した 

日本の広い範囲に津波が押し寄せ、地震の規模はM8.8だったと発表した。岩手・久慈港の津波の最大波は1.4メートル。広く太平洋岸で津波の影響が出た。

「実はこの巨大地震の10日前、カムチャツカ半島沖でM7.5の大地震が起きているんです。この地震は千島海溝で発生している。ロシアのことで関係ないと思うかもしれないが、千島海溝は北海道の東方沖からカムチャツカ半島東方沖へ延びている。そして、太平洋プレートが大陸プレートに沈み込む部分です。この地域ではM8を超える巨大地震が多く発生している。1952年(M8.2)と2003年(M8.0)に繰り返し起こった十勝沖地震が、よく知られています」(前出・サイエンスライター)

カムチャツカ半島周辺に目を転じると十勝沖地震が発生した1952年、11月には実にM9.0の超巨大地震が勃発しているのだ。同じ年にM8~9級の巨大地震がカムチャツカ半島を襲っているのである。

同半島の人口密度は低いが、住民は生きた心地がしないのではあるまいか。

「カムチャツカ半島はM8クラスの巨大地震が普通に起きる地域ですが、千島海溝南部に面した北海道も同半島のように、同じクラスの超巨大地震が繰り返し発生しています。このことは、津波堆積物の分布で分かっています。それによるとM8.8〜9の超巨大地震が400年間隔で起きており、前回の発生は17世紀。これは地震学を専門とする世界では『17世紀型超巨大地震』と呼ばれている」(同)

千島海溝中部では1963年、M8.5の海溝型の巨大地震が発生した。1週間後にはプレート境界で津波地震(M7.9)も発生している。

このように、千島海溝は“地震の巣窟”と言えそうなほど活発にプレートが動いているのだ。

南海トラフ地震で富士山噴火のおそれ

「今回の地震で外野は大混乱です。XなどのSNSでは『人工地震』と主張する投稿生成AI(人工知能)が作り出したとみられる偽動画を拡散している。2024年1月の能登半島地震など、過去の災害時もSNS上のデマが社会問題となっており、気象庁と内閣府は『混乱を避けるため、拡散は絶対行わないで』と呼びかけている」(同)

酷い話である。サイエンスライターが、こう続ける。

「気象庁Xでは12月8日深夜に地震が起きた直後から“人工地震きた”“政府の陰謀を知ってしまった。拡散お願いします”などの投稿が出回った」

気象庁などは「何月何日に巨大地震が発生するといった地震の予知を政府が発表することはない」と警戒する。

では、こうしたニセのデマ情報に私たちははどう対応すればよいのか。

防災ジャーナリストの渡辺実氏がこう説明する。

「悪意のある人に、デマを出すなと言ってもなかなか難しい。結局、情報の正しさを判断する国民一人一人の力を蓄えていくしかない」

今は地震の活動期にある。10年以内には、南海トラフ地震、首都直下地震、千島、日本海溝地震が次々と日本に襲来する可能性は高い。

最後に地震学者の島村英紀氏が次のように語った。

「首都直下地震は、いつ発生しても不思議ではないといわれます。南海トラフ地震が起これば、300年沈黙を保ったままの富士山が噴火する恐れもある。それに加えて、千島海溝、日本海溝地震…。活動期は当分続くはずです」

日本列島は持ちこたえられるか。

「週刊実話」1月8・15日号より

配信元: 週刊実話WEB

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