学生と地域が同じ目線で関わる場として

このフェスタを支えていたのは、会場に集まった来場者だけではありません。
運営や各ブースの進行には、多くの学生が関わり、子どもたちや家族と同じ目線でコミュニケーションを取っていました。
学生たちは、教える側として一方的に説明するのではなく、体験を一緒に楽しみながら声をかけ、参加者の反応に合わせて関わっていきます。
そうした姿勢が、会場全体の雰囲気をやわらかくし、初めて訪れた人でも安心して参加できる空気をつくっていました。

地域の団体や企業と連携したブースも多く、大学の中に地域の活動が自然に溶け込んでいる点も印象的です。
大学が中心となりながらも、主役は学生や地域の人たちであり、それぞれが役割を持って場をつくっていることが伝わってきます。
こうした関わりは、学生にとっても学びの機会になります。
社会や地域と接点を持ち、実際の現場で人と向き合う経験は、教室の中だけでは得られないものです。
一方で、地域にとっても、大学や学生をより身近な存在として感じられるきっかけになります。

フェスタという一日のイベントでありながら、人と人との距離を縮める役割を果たしている点は、この取り組みの大きな価値だと言えるでしょう。
大学が地域に開かれた場であり続けるために、こうした機会が積み重ねられていることが伝わってきます。
日常の延長線上で、防災と向き合うということ

「だいけいだいキッズスマイルフェスタ」は、防災や福祉、教育といったテーマを、特別な知識として切り離すのではなく、日常の中で自然に考えるきっかけをつくる場でした。
子どもたちが体験を通して学び、学生や地域の人と同じ空間で時間を共有することで、大学が地域の一部として機能しようとしている姿勢が感じられます。
災害への備えは、いざという時だけ意識するものではなく、普段の暮らしの中で少しずつ積み重ねていくものです。
その入り口として、家族で参加できるこうした取り組みは、多くの人にとって防災を身近に感じる機会になったのではないでしょうか。
大学が地域に開かれた場として、人と人をつなぎ、学びを共有する。
今回のフェスタは、その姿勢を分かりやすい形で示す取り組みの一つだと言えます。
今後も、地域とともに歩む大学の活動が、こうした場を通じて積み重ねられていくことが期待されます。
大阪経済大学 概要
大阪経済大学は、大阪市東淀川区にキャンパスを構える私立大学です。
建学の精神に「自由と融和」を掲げ、自由な発想と人との調和を大切にしながら、社会と向き合う姿勢を育む教育を行っています。
また、講義やゼミを通じた専門分野の学修に加え、社会との関わりを意識した学修環境を整え、学生が主体的に学びを深められるよう取り組んでいます。
