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エドワード・ヤン監督とイッセー尾形、少年ヤンヤンも登壇 2000年におこなわれた東京国際映画祭の秘蔵映像公開

エドワード・ヤン監督とイッセー尾形、少年ヤンヤンも登壇 2000年におこなわれた東京国際映画祭の秘蔵映像公開

「ヤンヤン 夏の想い出」カンヌ国際映画祭より
「ヤンヤン 夏の想い出」カンヌ国際映画祭より / (C)1+2 Seisaku Iinkai

「牯嶺街少年殺人事件」の巨匠エドワード・ヤンが最後に遺した集大成「ヤンヤン 夏の想い出」が公開から四半世紀を経て4Kレストア化され、12月19日より公開されている。この度、「ヤンヤン 夏の想い出」のエドワード・ヤン監督、ヤンヤン役のジョナサン・チャンが日本初上映となった第13回東京国際映画祭のために来日し、大田役のイッセー尾形とともに登壇した舞台挨拶の模様をとらえた秘蔵映像が初公開となった。

■エドワード・ヤン監督の撮影手法にイッセー尾形が語る喜び

映像は、上映前の舞台挨拶と上映後ティーチインの二部構成。エドワード・ヤン監督は赤のトップス、イッセー尾形はカーキ色のジャケット姿、ジョナサン・チャンはジーパンにシャツをインして蝶ネクタイを締め白いカーディガンを羽織った出で立ちで登壇。ジョナサン・チャンが台湾語で会場の観客への感謝を述べた後、エドワード・ヤン監督が英語で通訳し、会場は温かい拍手に包まれた。

イッセー尾形はこれまでの映画出演を振り返りながら「いっぱい芝居をしたいなと思っても編集でブチブチ切られる。繋げて演技をしたいと常々思っていたところでヤンさんの映画にこうして出られて、続けて芝居をさせていただきました」と、ロングテイクを多用するエドワード・ヤン監督の映画に出演が叶ったことへの喜びを語る。

ティーチインにはエドワード・ヤン監督とジョナサン・チャンが登壇し、音楽の使い方、173分という映画の長さ、日本から参加した撮影スタッフについてなど、観客の質問に監督が次々と応えていく。ジョナサン・チャンへの「撮影中の監督はどうだったか?」という質問にはゆっくりと考えたうえで「とても良い人です」と回答。横で微笑みながら聞いていた監督は「たぶん、次の作品(への出演)を狙っているんだろう」と会場の笑いを誘うが、実はジョナサンが俳優を続けていくのではなく監督になりたいと話していたことを打ち明けた。

「ヤンヤン 夏の想い出 4Kレストア版」はBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、シネスイッチ銀座、109シネマズプレミアム新宿ほかにて全国公開中。台北と日本を舞台に繰り広げられるある家族の一生忘れられないひと夏の物語が、呼吸を忘れるほどの美しさとなってスクリーンに甦る。

■「ヤンヤン 夏の想い出」とは

「ヤンヤン 夏の想い出」は2000年に第53回カンヌ国際映画祭にて監督賞を受賞し、さらに東京国際映画祭、トロント国際映画祭など世界の映画祭にて上映され賞賛を集めた。その後2016年の英国BBC主催の「21世紀の偉大な映画ベスト100」では第8位に選出、2023年にはハリウッド・レポーターによる「21世紀の映画ベスト50」で堂々の1位に輝いている。

現在でも北米のレビューサイトRotten-Tomatoesでは現在批評家からは97%フレッシュ、ユーザー評価は91%という高スコアを維持(25年8月27日時点)。色褪せぬどころか、時を経てなおその評価が高まり続けている作品だ。


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