
【バイタルエリアの仕事人】vol. 56 相馬勇紀|周りの評価より、自分の仕事に集中する強固なプロ意識。タイトル獲得でユニホームに星をつけたい
攻守の重要局面となる「バイタルエリア」で輝く選手たちのサッカー観に迫る連載インタビューシリーズ「バイタルエリアの仕事人」。第56回は、FC町田ゼルビアのFW相馬勇紀だ。
前編では、バイタルエリアへの考え方や、ポルトガル1部カーザ・ピアで得た経験、町田での1年目について語ってもらった。
後編ではまず、Jリーグにおける自身への高い評価、そして2大会連続となるワールドカップ出場への想いを訊いた。
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評価されていることはあまり把握していませんが、していただいていることは嬉しいです。ただ、ここ数シーズンは外部の方におっしゃっていただく良いことも、自分ではまだまだだと感じています。良い評価をしていただいても、そのあとに結果を出してこそだと思っているので。
名古屋の頃にチームメイトだったシュヴィルツォクが、「サッカーは仕事だ」みたいな話をしてくれました。その感覚に近づいている感じです。
とにかく自分の仕事はチームのために点を取って、アシストをして、守備もしっかりする。まず結果を出すことが自分の役割なので、それに対して高いモチベーションもあるし、ストイックにできている手応えがあります。
良い評価をしていただけるのは、プロに入る前にはすごく嬉しかったし、上手くいかない時には気にしていた時期もありましたけど、今はまったく気にならないですね。その心境になったのは、ヨーロッパに行った時あたりからです。
E-1では、キャプテンマークを任せてもらったことで、森保(一)監督から信頼してもらえていると感じましたし、もともと主将をやるタイプではないので、任されてチームをまとめたり、声かけをしたり、必死に頑張っていました。
9月シリーズでは選外で、悔しさはありましたけど、選ばれるだけの評価に値するようなプレーが足りなかっただけなので、次にまた選ばれるように頑張ろう、と。
立場的に、以前は代表に入っていく感じでした。ですが1回、ワールドカップのメンバーにも選んでもらって一緒に戦ったので、自分がどういったプレーをするのかは理解していただいていると思います。海外でプレーする選手が多く選ばれている事実はあるものの、変に考えすぎず、自分はいつでも選ばれていいだけの結果を出し続けて、タイミングが合えば呼ばれると思っています。
ワールドカップに向けては現状、日本代表に呼ばれ続けているかといえば、あまり呼ばれてない。ただ自分が活躍する自信というか、日本でプレーしながらもシーズンを通して成長している感覚もあります。
結局、前回のワールドカップの時もコンディションが良い選手が試合に出ていた。その時に調子が良くて動ける選手が試合に出るはずなので、そこに合わせていく。自分は準備をするだけで、ワールドカップ出場に値する評価をもらえれば選ばれると思うので、それに向けて頑張っていこうという感じです。
一方、2回目の出場は難しいとも考えています。1回出ている分、2回連続で出るのは圧倒的な結果を出し続けてないといけない。新たなギラギラしたメンバーよりも、かなりの違いを出さないと選ばれるところではないので。
今シーズンの自分いえば、J1でゴールとアシストの合計20など、数字を残していくことの先にあるものかなと。日々の練習に取り組むことでしか見えてこない部分もあると考えます。
町田は昨季、J1で3位に入り、2025-26シーズンのアジア・チャンピオンズリーグエリート(ACLE)に初出場している。J1では5位につけ、天皇杯では準決勝に進出。クラブ初のタイトル獲得が視界に入っている。
最後に、町田にとって初のアジアの舞台となったACLE第1節のFCソウル戦(1-1)や、今後の目標などを語ってもらった。
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FCソウルはヨーロッパ寄りのスタイルで、ポルトガルにいた時に似ている感じがしました。代表での国際試合でも、個で守ってくる、個で攻めてくる、そこの戦い。相手のラインがズレるから、攻めやすい感じはあったので、僕は楽しかったですけど、正直チームとしてはなかなか難しかったですね。
国際大会が初めての選手も多く、パス回しや相手の守備への対応がJリーグの相手とは全然違ったために、戸惑っている感じでした。ただ1試合目でしたから、これでみんなが「あ、こういう感じなのか」となったはずです。感覚が掴めてくると、次は勝てると思います。
チームメイトには気持ちの面の話はしましたけど、プレーについては話しても、やってみないと分からない部分がある。そこは経験という感じですかね。
今後の目標ですか? チームとしては今、リーグ戦、天皇杯、ACLEと3つ残っていて、全て優勝を狙える位置にいます。まずはJリーグで上位対決の6ポイントマッチが残っているので、そこに勝って優勝を目ざします。
天皇杯はベスト4に残っていて、あと2回勝てば優勝と、すごく単純です。タイトルを取ってユニホームに星をつけたいです。ACLEは来年も続いていくので、チームとしてどんどん勝てるようになっていけばいいですね。
個人では、やっぱりJ1でゴールとアシストの合計で20に届かせること。それが仕事なので、どんどん増やしていきたいです。1対1では、ほぼ全員を抜く気持ちでいますけど、サッカーでは相手が2対1にしてきたり、最近だとダブルチームで2人にマークにつかれることもあるので、そういったところが面白い駆け引きではあると思います。個人では負けないのが自分のスタイルなので、今後も絶対に活躍し続けたいです。
※このシリーズ了
取材・構成●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)
記事:【バイタルエリアの仕事人】vol.56 相馬勇紀|パスを受けてからシュートを打てる位置や角度。そこにいることが大事
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