
「父の日」は、家庭の形によっては少し複雑な気持ちになる行事かもしれません。
だからこそ、周りとどう過ごすかを工夫することで幸せな一日になることもあるようで……。
今回MOREDOORでは、祖父母と孫の微笑ましいエピソードをご紹介します。
※当事者の声はさまざまです。あくまで一例として、ご参考にして頂ければ幸いです。
Gさんの場合
私は4歳の息子を育てるシングルマザーです。
父の日が近づいた頃、保育園で「父の日の制作」をすると聞き、正直なところ少し不安を感じていました。
きっと周りの子どもたちは「パパにあげる!」と言いながら作るのだろうと思い、息子に寂しい思いをさせてしまうのではないかと心配していたのです。
そんな気持ちのまま迎えに行った当日、保育園から出てきた息子は、想像とは違い満面の笑顔でした。
息子が放った言葉とは……
「今日はね、父の日の制作をしたの!」と嬉しそうに作品を見せてくれた息子に、「わあ、上手にできたね」と声をかけると、「これはね、じぃじにあげるんだ〜!いつもトミカ買ってくれるから、ありがとう言うの!」と迷いなく答えたのです。
その言葉に胸がいっぱいになり、「じぃじ、きっと喜ぶね」と伝えて、すぐに実家へ向かいました。
プレゼントを受け取った祖父は、今まで見たことがないほどの笑顔で「ありがとう!すごく嬉しい!」と言いながら、息子の頭を何度も撫でていました。
少し照れた息子は「もういいって〜」と言いながら手を払っていましたが、その表情もどこか誇らしげ。