・忘年会スタート
まずは、発句は企画者の私。これはあらかじめ考えることができるためスムーズにいける。ただ、下の句のことを考えると継ぎにくい継ぎやすいはあると思う。どうとでも触れるように下の句の自由度の高さを考えて作ったのが以下の5・7・5だ。
「落ち葉散る しめった道に 咲くツバキ」──
季語を入れてみました。今段階では椿が咲いてるだけなのでどうとでもできそう。とは言え、実際始まってみてまず思ったのは、目の前で詠まれたものを残り7・7で受けてオチをつける下の句の難しさ。自分だったら思いつくか分からない。いやあ、本当に企画者で良かった。走り出しちまえばこっちのもんよ。
ホッとしていると隣から「これ難しい……!」という苦悶の声が聞こえる。私の句を継ぐのは和才雄一郎記者。絶賛、下の句に直面しているところだった。本当に企画者で良かった。ゆっくり考えたまえ。読者の皆さんもよろしければ一緒に考えてみて欲しい。
・下の句
しかし、長考に入ることなく意外とパッと清書に入る和才記者。え、もう? 忘年会だからって流してない? 一発目だから適当にやらないでよ? そんな和才記者が詠んだ続きは……
「落ち葉散る しめった道に 咲くツバキ ツバキのそばに にがい思ひ出」
──なんか回収してきた! ツバキから思い出にいくことで、前半の落ち葉→道→ツバキが目線移動に感じられ、行間がある一首になっている。そのにがい思ひ出とは何なのか? 和才記者の話によると……
和才雄一郎「実はロケットニュース24に入った直後、記事でそこらへんに生えてる雑草を食べさせられたんです。その雑草の1つを採取したのがビルの前にあるツバキの花壇の下でした。マジで苦かった」
──異常な行間は経験値から来るものだったようだ。意味を聞くとより味わい深い。上の句作者としては、当初想定してなかったオチがついたのがよかった。私1人では絶対にできなかった一首である。これ、気持ちいいな。
