NBA歴代2位の通算1万2552アシストを誇るクリス・ポールは、今季限りでの現役引退を発表していたなかで、現地時間12月3日(日本時間4日)にロサンゼルス・クリッパーズから解雇された。今後の動向が注目されるが、元NBA選手のジェフ・ティーグ(元アトランタ・ホークスほか)は、ポールが指導者には向いていないと持論を展開している。
ウェイクフォレスト大出身のポールは、2005年のドラフト全体4位でニューオリンズ・ホーネッツ(現ペリカンズ)から指名を受けてNBA入り。ルーキーイヤーから平均16.1点、7.8アシストをあげて新人王に輝くと、瞬く間にリーグ屈指のポイントガードに上り詰めた。
これまでホーネッツ(ペリカンズ)、クリッパーズ、ヒューストン・ロケッツ、オクラホマシティ・サンダー、フェニックス・サンズ、ゴールデンステイト・ウォリアーズ、サンアントニオ・スパーズと7球団を渡り歩いてきた。
ただ、今季8年ぶりに復帰したクリッパーズでは、16試合で平均2.9点、3.3アシスト、0.7スティール、フィールドゴール成功率32.1%と精彩を欠いていた。
通算1370試合で2万3058得点、1万2552アシスト(歴代2位)、2728スティール(歴代2位)、NBA75周年記念チーム選出、アメリカ代表として五輪で金メダル獲得2回など実績は申し分ない。将来の殿堂入りは確実と言っていい名手だが、ティーグは自身のポッドキャスト番組『Club 520 Podcast』で、「CP(ポール)はコーチにはなれない」と断言した。
「あまりにも優秀すぎる。彼はスターの中のスターで、少し事情が違うんだ」
ティーグが引き合いに出したのが、ボストン・セルティックス時代の08年とロサンゼルス・レイカーズ時代の20年にリーグ優勝を経験し、歴代15位の通算7584アシストを記録したラジョン・ロンドだった。
「ラジョン・ロンドもポイントガードだった。彼がゲームを理解できるのは明らかだったし、常に“教師”だった。パソコンを持ち歩いて、他の選手たちにできることを教えていた。だからコーチになる姿が想像できるよ」
卓越したコートビジョンとパスセンス、ゲーム掌握術、時にはトラッシュトークで駆け引きを仕掛けるなど、コート上で抜群の存在感を誇ったポール。ティーグは、“フロア上のコーチ”として秀でていたからこそ、むしろ指導者には向かないと指摘した。
「CPは本当に素晴らしく、フロア上で最も賢い選手の1人だった。でも、あまりに賢すぎて、つい嫌いになってしまうほどだった。彼は周囲を成功へと導き、正しいポジションに配置してくれるが、あまりに賢すぎて、もし同じようなレベルでバスケットボールについて考えていなかったら、自分がバカみたいに思えてしまうんだ」
選手としてリーグタイトルには手が届いていないポール。“ポイント・ゴッド”は新天地を見つけ、21年に及ぶキャリアの最後を花道で飾ることができるのだろうか。
構成●ダンクシュート編集部
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