●WF-C710Nの魅力:必要十分な機能を手ごろに
WF-C710Nは、「必要な機能が揃っている安心感」があります。「ノイキャンを試してみたい」「コスパ重視で選びたい」人にちょうどいいモデルです。ノイズキャンセリング、外音取り込み、イコライザー調整と、日常で使う機能がそろっています。約1万4000円という価格を考えると、満足度はかなり高め。高機能すぎない「使いやすさ」が魅力です。
買い物や掃除をしながら音楽を流しても、耳への負担が少なく快適です。Sound Connectアプリでイコライザー調整ができるので、音質のカスタマイズ性も十分。つけていても気にならない装着感で、毎日使う道具として扱いやすくなっています。
「高機能はいらないけど、ソニーブランドで音質と安心感が欲しい」なら、C710Nで必要な要素はそろいます。浮いた予算を他のものに回せるのも魅力です。ただし、Speak-to-Chatやケースのコンパクトさといった便利機能はありません。会議で自動停止がほしい人や、携帯性を最優先する人には物足りなく感じる場面があるかもしれません。
●注意点と使い分けのコツ
どちらも密閉型のカナル構造のため、周囲の音を完全には聞き取れません。自転車や車の運転中の使用は避けたほうが安全です。また、外音取り込みはマイク経由のため、自然な聞こえ方を求めるならオープンイヤー型の方が向いています。
PCとの接続では、スマホ用アプリの機能が一部使えない点にも注意。スマホではSound Connectアプリでイコライザーなどの便利機能が使えますが、PCとはBluetooth設定から手動でペアリングする必要があり、アプリ機能は使えません。PC作業がメインで細かい音質調整を使いたい場合は、この制約が不便に感じるかもしれません。主に音楽鑑賞やスマホ通話中心での使用に向いています。
●予算と使う時間で選ぶ二つの“静けさ”
WF-1000XM5とWF-C710Nは、どちらも静かな環境で心地よく音楽を楽しむという目的に応えてくれるイヤホンです。通勤時間や作業中に集中したいならWF-1000XM5。日常使いで気軽にノイキャンを楽しみたいならWF-C710N。
どちらを選んでも、ソニーらしい音のクオリティと使い勝手の良さは共通です。静けさの質を求めるか、手軽さの満足を選ぶか。自分のライフスタイルに合わせて、ぴったりの一台を見つけてください。(マイカ・秋葉けんた)
■Profile
秋葉けんた
編集プロダクションのマイカに所属するITライター。雑誌、書籍、新聞、Web記事など、多岐にわたるメディアで執筆活動を行っている。特に家電やガジェット、IT関連の記事に豊富な実績があり、生成AIに関する書籍も多数手がけている。

